横浜ゴムは10月29日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展すると発表した。
「持続可能な社会に向けたヨコハマの挑戦」をテーマに、環境と商品・技術革新の両立を目指す取り組みを紹介する。
技術展示では、植物原料由来などのエタノールからブタジエンを高効率で生成する技術を紹介する。この研究は日本ゼオンおよび産業技術総合研究所と共同で進めており、2026年のベンチ設備稼働を経て2030年までに社会実装の技術を確立し、2034年の事業化を目指している。
本取り組みは2021年度にNEDOの「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」に採用された研究開発テーマの一つ。従来の石油由来原料に依存せず、CO2削減に貢献するカーボンニュートラル技術で、再生可能資源の活用によるサーキュラーエコノミー実現にも寄与する。
商品展示では高性能の飽くなき追求と同時に、サーキュラーエコノミーをはじめとするサステナブルな取り組みを体現する「ADVAN」「GEOLANDER」「ウィンタータイヤ」を紹介する。
「ADVAN」では全日本スーパーフォーミュラ選手権に供給しているレーシングタイヤを展示。走行性能向上を追求しながら再生・リサイクル原料比率46%を達成している。また世界初の水素燃料モータースポーツ「FIA Extreme H World Cup」に供給した「GEOLANDER X-AT」プロトタイプ仕様は、再生・リサイクル原料比率38%を実現しながら耐久性を向上している。
一般市販用タイヤでは今年9月に発売した乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD 8」を紹介。同タイヤは天然由来の吸水素材「水膜バスター」を新採用しヨコハマスタッドレスタイヤ史上最高の氷上性能を実現している。
さらに現在開発中の商品では、ウルトラハイパフォーマンスタイヤ「ADVAN Sport V107」のコンセプトタイヤを初公開する予定。同タイヤはウェットグリップ性能や低転がり抵抗性能を更に高めつつ、軽量化や再生・リサイクル原料比率80%を実現している。