ポルシェの監査役会は10月17日、マイケル・ライターズ氏をポルシェの新CEOに任命したと発表した。2026年1月1日付で就任する。
オリバー・ブルーメCEOは10年間ポルシェを率いてきたが、フォルクスワーゲングループのCEOとしての職務に専念するため退任する。
ポルシェAG監査役会会長のヴォルフガング・ポルシェ博士は「ブルーメCEOは困難な時代に大きな責任を負い、会社を成功に導いた。監査役会は彼の強いコミットメントに感謝している」と述べた。
ブルーメCEOは在任中、記録的な業績年度の実現、ポルシェの株式上場、国際市場への拡大、歴史的なモータースポーツでの成功を導いた。また、ポルシェ取締役会の世代交代を長期的かつ戦略的に準備した。
ブルーメCEOは「10年間の責任を経て、フォルクスワーゲングループの利益のため年末に後任に職務を引き継ぐことを決めた。素晴らしいチームと共に偉大な会社を発展させる特権を得た」とコメントした。
現在の事業環境について、ブルーメCEOは「ポルシェ最大の単一市場である米国と中国での大きな変化が、我々のビジネスモデルに新たな要求を突きつけている。そのため今年、会社を構造的に再編し、製品戦略を包括的に拡大した」と説明した。
後任のマイケル・ライターズ氏は、2022年7月から2025年4月までマクラーレン・オートモーティブのCEOを務めた。それ以前は8年以上フェラーリでCTOを務めていた。
ライターズ氏はポルシェにとって新しい人物ではない。フェラーリでの職に就く前、13年以上ポルシェで勤務し、最後はポルシェ『マカン』と『カイエン』シリーズの責任者を務めていた。
ヴォルフガング・ポルシェ博士は「ライターズ博士は自動車業界で数十年の経験を持つ。彼のリーダーシップスタイルと深い専門知識は、ポルシェの取締役会を成功に導くための理想的な前提条件」と評価している。