ドイツのカプリコーン(capricorn)グループは、同社初となる限定ハイパーカー『カプリコーン 01 ザガート』を発表した。
イタリアの名門カロッツェリア、ザガートがボディデザインを手がけた同車は、ミッドエンジン・後輪駆動・マニュアルトランスミッション仕様のハイパーカー。純粋でアナログなドライビング体験の提供を目指している。
5.2リッターV8エンジンはスーパーチャージャー付きで、900ps超(最終認証結果による)と1000Nmのトルクを発生。LMP1タイプのフルカーボンファイバー構造とカーボンファイバーボディにより車重は1200kg以下を実現し、優れたパワーウェイトレシオと0-100km/h加速3秒以内の性能を誇る。
同プロジェクトは、カプリコーン創設者兼CEOのロベルティーノ・ワイルド氏とザガート社長のアンドレア・ミケーレ・ザガート氏の長年の交流から生まれ、ドイツの工学技術とイタリアのデザインセンスを融合させた。
生産台数はザガート創設年の1919年4月19日にちなみ19台に限定される。全車両は高級自動車販売のルイエ・グループが独占販売する。
1933年創設のカプリコーンは、複合素材、鍛造、機械加工、鋳造、積層造形の5つの軽量技術分野で世界をリードし、F1、LMP1、世界耐久選手権、世界ラリー選手権などのモータースポーツで実績を積んできた。
ザガートは1919年創設の名門カロッツェリアで、現社長のアンドレア・ミケーレ・ザガート氏は創設者ウーゴ・ザガートの孫にあたる。
01 ザガートは大型スポイラーに頼らず、内部エアフロー管理とアンダーフロア設計により一貫したダウンフォースを発生させる。ガルウィングドアを採用し、軽量化のためサイドミラーはドアではなくフロントフェンダーに装着している。
キャビンはほぼ全体がカーボンファイバー製で、スイッチ類と内装部品はチタンとアルミから削り出し、シートにはコノリーレザー、キャビン全体にアルカンターラを使用している。3連アナログメーターとレーシングカー風のスイッチ類を配置し、デジタル機能を最小限に抑えた。
エンジンはフォード製V8をベースに、カプリコーンが過給器、ドライサンプ潤滑システム、回転部品、吸気システム、冷却システム、排気システムを独自開発。最高回転数9000rpmで900ps超と1000Nmを発生する。
CIMA製5速ドッグレッグマニュアルギアボックスによりパワーを後輪に直接伝達し、最高速度360km/hを実現している。