トヨタ自動車は、米国アラバマ州の工場でディファレンシャルの組み立てを開始したと発表した。
新たに生産を開始したのは、トヨタの主力ピックアップトラック『タコマ』『タンドラ』、そしてSUV『セコイア』向けの3種類の最新ディファレンシャル。この新生産ラインの導入により、350人の高品質な米国人雇用が創出される。
この取り組みは、2024年に発表された2億8200万ドルの投資の成果であり、トヨタが米国事業への利益再投資にコミットしていることを示している。
ディファレンシャルは、同一アクスル上の車輪が異なる速度で回転することを可能にする装置。カーブを曲がる際に外側の車輪が内側の車輪よりも長い距離を移動できるようにすることで、スムーズで安全な操縦を確保する重要な部品だ。
トヨタ・アラバマ工場では、ディファレンシャルに加えて、北米で組み立てられるトヨタ車9車種のうち7車種向けのエンジンを供給している。これは同地域で組み立てられる全エンジンの約半数に相当する。
2024年、同工場の専任チームメンバーは89万5000台以上のエンジンを組み立てた。3種類のディファレンシャル製品の追加により、トヨタ・アラバマへの総投資額は17億ドルを超えることになる。
工場運営以外でも、トヨタはハンツビル地域コミュニティへの支援に深くコミットしている。同社は最近、質の高いSTEM教育と職業経路へのアクセス拡大を目的とした取り組み「ドライビング・ポシビリティーズ」の一環として、ハンツビル市立学校に最大420万ドルの助成金を提供すると発表した。
この助成金は2023年の670万ドルのコミットメントに追加されるもので、ハンツビルへのドライビング・ポシビリティーズ投資総額は約1100万ドルに達する。ドライビング・ポシビリティーズは、トヨタ・モーター・ノースアメリカとトヨタファイナンシャルサービスが一部資金提供するトヨタUSA財団の取り組みだ。