ヤマト運輸、貨物専用機で活魚のスピード輸送開始…対馬から東京へ翌日配送

ヤマトグループの貨物専用機
ヤマトグループの貨物専用機全 6 枚

ヤマト運輸は、ヤマトグループの貨物専用機(フレイター)を活用した活魚のスピード輸送を開始したと発表した。

【画像】ヤマト運輸の貨物専用機

独自開発したクールコンテナの活用により、獲れたての活魚を小ロットで最短翌日に首都圏の市場や飲食店などに届ける。

輸送例として、長崎県対馬市の水産事業者「ダイケー」から東京都内の飲食店に活魚を輸送している。北九州空港から羽田空港への深夜のフレイター定期便を活用し、長崎県対馬市から東京都千代田区の飲食店に、穴子・クエ・アカハタ・キジハタ・オコゼなどを生きたまま輸送している。

ダイケーはこれまで活魚を小ロットで輸送することが難しい状況だったが、深夜のフレイター定期便を活用することで、対馬で夕方に預かり、その翌朝に東京都内の店舗まで生きたまま届けることが可能になった。

フレイターを活用した活魚輸送のポイントとして、毎日運航するフレイター定期便により安定した輸送と小ロットからの発送が可能となる。魚の種類や外気温の状況に合わせて常温輸送と保冷輸送を選択できる。

常温輸送では、活魚を入れた専用の発泡スチロール箱を水漏れを防ぐ防水パンに入れて輸送する。保冷輸送では、同社が独自に開発したクールコンテナを活用することで、季節や外気温に関わらず安定した温度で輸送することが可能だ。

売主のメリットとして、輸送時間の短縮による商品価値の向上と新たな販路の拡大・需要創出がある。鮮度の高い活魚を生きたまま翌日に首都圏の市場や飲食店へ提供することが可能となる。

購入者のメリットとしては、鮮度の高い活魚の入手と顧客体験の向上がある。これまで入手が難しかった遠方地産の鮮度の高い活魚を使用した新たな料理が提供でき、来店者に「ここだけしか食べられない」メニューを提供できる。

背景として、海外からの観光客の増加により東京などの消費地では鮮度の高い活魚の提供ニーズが高まっている。現在、活魚の輸送は主に陸上トラックで行われており、多頻度小ロットでの輸送が難しいことや、トラックドライバー不足により陸上輸送での長距離輸送を安定的に続けていくことが課題となっている。

フレイターを活用した活魚輸送を通して、地方における漁業の発展、地域活性化、新たな販路拡大や需要創出に貢献していく。

活魚のスピード輸送の対象は法人の顧客で、利用方法は専用メールアドレスからの問い合わせとなる。料金は数量などの諸条件に応じて顧客ごとに設定される。輸送区間はヤマトグループのフレイターの輸送区間で、就航地は新千歳空港・成田空港・羽田空港・北九州空港・那覇空港となっている。

《森脇稔》

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