VicOneは11月4日、エレクトロビットの製品互換性プログラムに参加し、同社の車載侵入検知・防御システム「xCarbon」がエレクトロビットの自動車向けオペレーティングシステム「EB corbos Linux」との互換性認証を取得したと発表した。
VicOneはトレンドマイクロの子会社で自動車向けサイバーセキュリティ技術を手がけている。
互換性認証の取得により、自動車メーカーやサプライヤーのSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)開発におけるセキュリティ対応を効率化し、開発期間の短縮とリスク低減を実現する。
自動車メーカーおよびサプライヤーは、SDV時代の複雑化するE/E(電子/電気)アーキテクチャへの対応と、開発サイクルの迅速化という課題に直面している。
今回の適合性認証により、VicOneは「事前検証済みで、即時導入可能な」サイバーセキュリティソリューションの提供が可能となった。これにより、自動車メーカーやサプライヤーの検証作業の負担を軽減し、テスト工程を簡素化することで市場投入までの期間短縮やコンプライアンスの迅速な達成を支え、将来を見据えたSDV戦略の推進を強力にサポートする。
VicOneの車載侵入検知・防御システム「xCarbon」は、車両の急速な技術革新に適応するため、スムーズかつ精密な性能を追求して設計された車載侵入検知・防御システムだ。
次世代のイーサネットファイアウォールとして開発され、現在では仮想マシンやコンテナ環境を通じた仮想化にも対応している。また、エッジAIを活用することで、車両内にVSOC(車両セキュリティオペレーションセンター)機能を実装でき、単一のECU(電子制御ユニット)から車両全体にわたるまで脅威検知範囲を強化する。加えて、クラウドへは重要なセキュリティイベントのみを送信する仕組みにより、データ転送量とクラウド処理コストを最大60%削減することが可能だ。
エレクトロビットの車載OS「EB corbos Linux」は、安全性に整合した設計を持ち、最高水準の品質とコンプライアンス基準を満たすように開発されたオープンソースベースの車載オペレーティングシステムだ。
統合されるすべてのアプリケーションは厳格な検証プロセスを経ており、自動車メーカーやサプライヤーは互換性のある製品をより効率的に採用することができる。




