ダイナミックマップ、慶應大学と共同研究を開始…高精度3次元地図データの社会実装めざす

慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科とダイナミックマッププラットフォームのロゴ
慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科とダイナミックマッププラットフォームのロゴ全 2 枚

ダイナミックマッププラットフォームは、慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科の白坂成功研究室と「高精度3次元情報を基盤としたダイナミックマップの社会実装に向けたビジネス・システムアーキテクチャの研究」をテーマに共同研究を開始した。

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ダイナミックマップとは、情報のリアルタイム性によって4階層に分類された地図データベースの概念。同社は車線情報や路面情報などの静的情報を基盤とした高精度3次元地図データを提供し、準動的から動的な情報の収集と配信システムの構築にも取り組んでいる。

今回の共同研究では、技術的・制度的・事業的課題の整理を進め、既存ユースケースの拡充や未開拓の新規ユースケース探索、事業化に向けた方向性の提案、社会実装のためのロードマップ設計を推進する。

対象分野は自動運転、物流、除雪支援などの公道利用に加え、都市インフラや農業、空域や海域など公道外での応用可能性も評価し、ダイナミックマップの新たな産業応用と事業拡大の可能性を模索する。さらにプライバシー保護や通信インフラ、標準化といった制度的課題にも対応し、持続的なビジネス成長と社会的価値の創出を目指す。

慶應義塾大学の白坂教授は「システム×デザイン思考の融合により創造的アイデアだけでなく実現の仕組みを構築し、社会実装に貢献する」とコメント。ダイナミックマップは多様な産業での活用が期待されている基盤技術であり、本研究がイノベーション創出に寄与すると述べた。

ダイナミックマッププラットフォームの吉村社長は、AIの物理世界への影響力が拡大する中で、プラットフォームの可能性を広げることで自動運転やADAS分野だけでなく他産業へのインパクトにも期待を示した。共同研究を通じて、AIとともに社会がよりスマートで効率的になることを期待している。

同社は日本政府の支援のもと、国内自動車メーカー10社等が出資し2016年6月に設立された。日本を本社に北米、欧州、中東、韓国に拠点を持ち26か国で事業を展開。高精度3次元データを通じて多様な産業のイノベーションを支えている。

《森脇稔》

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