ULソリューションズは11月13日、電動モーターの性能試験サービスに特化した日本初の施設、「モーターエネルギー効率試験所」を開設したと発表した。
新たに認定を受けた試験所は、ULソリューションズの施設内(三重県伊勢市)に設置され、複雑な試験構成や顧客の立会試験に対して、日本語によるサポートと効率的な試験を提供する。試験所では、モーター駆動の家電製品、ロボティクス、産業用オートメーションなどに使用される電動モーターの効率試験を実施する。
国際エネルギー機関(IEA)によると、電動モーターは先進国の電力消費の約半分を占めており、エネルギー効率の改善は炭素排出の削減、資源の保全、空気質の向上に不可欠である。2022年10月に米国エネルギー省(DOE)が発表した最終規則などの規制により、ロボティクスに使用されるサーボモーターや、ポンプ、ファン、ブロワー、空調機器に使用されるインバータ対応設計のモーターなど、より多様なモータータイプに対して効率試験の実施が求められるようになっている。
ULソリューションズは、ISO/IEC 17065の認定を受けた認証機関であり、DOEから製品試験および認証を行う第三者認証機関として認められている。伊勢の新試験所は、日本初の独立したDOE認定モーター試験所だ。
Allied Market Researchによると、高効率モーターの市場は2022年に485億ドルと評価されており、2032年には年平均成長率9.5%で1191億ドルに達すると予測されている。新試験所は、DOEおよびIECのエネルギー効率基準に準拠した可変速電力駆動システム、モーター損失と効率、三相誘導モーターや小型モーターに関する性能試験を提供することで、モーター性能市場における高まる需要に応える体制を整えている。
伊勢の新試験所は、米国、中国、台湾にある既存施設に加え、ULソリューションズにとって4番目のモーターエネルギー効率試験のグローバル拠点となる。




