三菱電機、新マイクロ波技術を開発…世界最高のプラスチック分解効率を実現

新技術を活用したプラスチック分解装置のイメージ
新技術を活用したプラスチック分解装置のイメージ全 1 枚

三菱電機は、プラスチックのケミカルリサイクルに使用されるマイクロ波加熱において、世界最高となる分解効率を実現する技術を開発したと発表した。

今回開発した技術では、マイクロ波の周波数によって異なる触媒の加熱特性を測定し、加熱効率の高い周波数を選定。さらにプラスチックと触媒の混合比を最適化することで、プラスチックの分解効率を従来比5倍に高めることに成功した。

従来のケミカルリサイクルでは、扱いやすさの観点から主にISM帯のマイクロ波が使用されていたが、加熱に時間がかかり大量の電力を必要とするためコストが高いという課題があった。また電波法遵守のため装置開口部からの電波漏洩を抑圧する必要があり、従来は加熱時に開口部を閉じるバッチ式が一般的で、プラスチックの連続投入ができないため分解効率に限界があった。

同社は新たに、装置内に設置した複数の共振器によって開口状態でも選定した周波数における電波漏洩を抑圧する技術を確立。これらの技術を組み合わせることで、加熱効率の高い周波数を用いたプラスチック分解装置の実現が可能となり、マイクロ波加熱を使用したケミカルリサイクルの低コスト化と社会実装に貢献する。

なお、この技術の詳細は「マイクロウェーブ展2025(MWE2025)」(11月26日~28日、パシフィコ横浜)に出展する。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「デザイナー天才」とSNSで話題! 熱帯雨林モチーフのポルシェ“オセロット”発表「内装の作り込みがすごい」
  2. VW『ゴルフ』復権へ、Mk. 9は完全電動化! ところがエンジン搭載バージョンも?
  3. 三菱の新型SUV『デスティネーター』、最高の安全性評価…ASEAN NCAP
  4. 日産『ノートオーラ』など5車種783台をリコール…土曜ニュースランキング
  5. 三輪EV『coffret』、ヤマダデンキ横浜本店で販売開始…試乗も可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る