コンチネンタルは、2025年第3四半期(7~9月)の決算を発表した。
同社は計画通りAumovioの分離を迅速に完了し、オリジナル・エクイップメント・ソリューションズ(OESL)事業部門の売却契約に署名した。事業再編の最終段階として、2026年にはコンチテックの売却を予定しており、コンチネンタルのタイヤ事業への集中を図る。
第3四半期の業績は、経済の不確実性による厳しい市場環境の影響を受けた。タイヤ事業部門は、特に北米とアジアにおける乗用車向け交換タイヤ事業の好調により、第2四半期と比較して大幅に改善し、良好な結果を達成した。コンチテックは産業需要の低迷にもかかわらず、短期的なコスト削減策により調整後EBIT利益率を前年同期比で改善した。
第3四半期の連結売上高は50億ユーロ(2024年第3四半期:50億ユーロ、0.9%減)となった。為替レートの影響と連結範囲の変更を除くと、オーガニック売上成長率は2.6%だった。調整後営業利益は5億6500万ユーロ(2024年第3四半期:6億6400万ユーロ、14.9%減)で、調整後EBIT利益率は11.4%(2024年第3四半期:13.3%)となった。
OESL事業部門の売却予定により、会計基準IFRS 5が適用され、8月26日の監査役会承認以降、売却予定事業では減価償却を計上していない。IFRS 5の適用がなければ、調整後営業利益は5億5800万ユーロ、調整後EBIT利益率は11.3%だった。
第3四半期の純損失は7億5600万ユーロ(2024年第3四半期:4億8600万ユーロの利益)となった。Aumovio分離とOESL売却予定による非現金特別項目がEBITに11億ユーロの負の影響を与えた。これらの特別項目は、Aumovio分離に伴う海外子会社処分による為替換算差額や、OESLの純資産と予想売却価格の差額によるものである。
調整後フリーキャッシュフローは前年同期比わずかに増加し、1億6900万ユーロ(2024年第3四半期:1億5700万ユーロ、8.0%増)となった。
2025年第3四半期のコンチネンタルの主要市場は厳しい経済環境に直面し、全体的な経済の勢いが鈍化した。同社にとって重要な欧州の乗用車・小型商用車向け交換タイヤ市場は2%減少した。欧州の工業生産は低い水準から1.4%わずかに上昇し、米国の工業生産は前年同期比1.1%増加した。世界の乗用車・小型商用車生産台数は約4%増の2260万台となった。




