アウディは、新型F1マシンを示唆した『R26 Concept』を先行公開した。2026年1月に予定されているF1初参戦まで115日となる中、ドイツ・ミュンヘンのAudi Brand Experience Centerで披露された。
R26 Conceptは、アウディ初となるF1マシンのカラーリングおよびデザインのプレビューを示すコンセプトモデルで、ブランドの新しいビジュアルアイデンティティを最初に具現化したモデルの一つだ。
デザインは、最近導入されたデザイン哲学と、明快さ、技術、知性、エモーションという4つのデザイン原則に基づいている。ミニマルなグラフィックサーフェスには正確な幾何学的カットが施され、レーシングカーのフォルムとシームレスに一体化している。
カラーパレットは、チタニウム、カーボンブラック、そして新たに導入されたアウディレッドで構成されている。赤いフォーリングスもF1での存在感を際立たせるアイデンティティの一つとなっている。
F1プロジェクトは、アウディの戦略におけるフラッグシップであり、ブランドの技術的・文化的・事業的な再編成を体現するものだ。F1は何十年にもわたり世界的に確立されたスポーツプラットフォームであり、8億2000万人以上のファンを持つ、世界で最も人気のあるスポーツシリーズ。2024年には、約16億人のテレビ視聴者がレースを観戦した。
アウディはF1参入のため、今年初めにスイスのザウバーグループを買収し、カタールの政府系ファンドを投資家として迎え入れる体制を整えた。Audi F1プロジェクトの指揮を執るのは、フェラーリ前チーム代表のマッティア・ビノットとAudi F1 Teamチーム代表ジョナサン・ウィートリーの2名の経験豊富なF1マネージャーで、両者はアウディのゲルノート・デルナーCEOに直接報告する。
ドライバー体制としては、ドイツ出身の熟練ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグと、ブラジル出身の才能ある若手であるガブリエル・ボルトレトという経験者と若いエネルギーを組み合わせたチームとなる。
モータースポーツはアウディのDNAの一部であり、常に技術的進歩とイノベーションを推進する原動力であり続けてきた。最初のミッドシップのグランプリカーから、ラリーにおけるquattroフルタイム四輪駆動、さらにル・マンやFormula E、ダカールラリーでのディーゼル、ハイブリッド、電動パワートレインに至るまで、アウディは決意、勇気、忍耐、そしてチームスピリットをもって、常にあらゆるモータースポーツプロジェクトを成功へと導いてきた。
2026年以降に実施されるF1の技術規則が広範囲にわたって改定され、モータースポーツの最高峰に新たに挑戦するアウディにとって理想的な機会となった。シャシーおよびドライブトレインのどちらにおいても、すべての競合チームが新しい規則とテクノロジーを同時に習熟しなければならないため、としている。




