ヤマハ発動機、単軸ロボット「ロボニティ」を拡充…新製品を2025国際ロボット展に展示予定

ロングストロークタイプ
ロングストロークタイプ全 3 枚

ヤマハ発動機は、単軸ロボット・モータレス単軸アクチュエータ「Robonity(ロボニティ)シリーズ」に、ロングストロークタイプとタイミングベルト駆動タイプ、そして低床タイプを追加し、12月3日に発売する。

【画像全3枚】

これにより、Robonityシリーズは全54機種に拡充される。新製品は12月3日から6日まで東京ビッグサイトで開催される世界最大級のロボット専門展「2025国際ロボット展」に展示される予定だ。

●ロングストロークタイプの特徴

ロングストロークタイプは、最長ストローク3000mm、最高可搬質量200kg、繰返し位置決め精度±0.01mmの高精度ロングストローク・高可搬モデルだ。

同社独自の「最適サポート機構」搭載により、危険速度による速度低下を抑制し、最高速2400mm/秒での動作が可能となった。これは従来機の1200mm/秒に比べ約2倍の速さだ。

サポート部品を複数配置し、ボールねじの振動を抑える「最適サポート機構」により、長いボールねじを高速で動かす際に発生する「なわとび現象」を防止。広範囲のストロークにおいて高速動作を実現している。

ガイドレールとフレームを一体化した構造により、コンパクトでありながら高いモーメント剛性を備え、水平可搬質量200kg、垂直可搬質量100kg(750W)を実現した。

●タイミングベルト駆動タイプの特徴

タイミングベルト駆動タイプは、最長ストローク4000mm、最高速度3750mm/秒と同社歴代最高速度を実現した。

モータ出力アップとハイリード採用により、最高速度3750mm/秒を達成。最大可搬質量60kgまで(400Wモータ搭載時)この速度での搬送が可能だ。

最長ストローク4000mmは従来機に比べ約1.23倍となり、各種生産設備における長距離の工程間搬送に対応する。

●低床タイプの特徴

低床タイプは、低床アルミフレームとガイドレールを一体化したアウターレール方式により、従来機比で高さを約20~46%サイズダウンした。全高を抑えられるため、装置全体のコンパクト化にも貢献する。

薄型化しながらも、従来機比でピッチング方向、ヨーイング方向、ローリング方向いずれも剛性が約2倍に向上。繰り返し位置決め精度は±0.005mm、走り精度が±0.02/800mmと高精度を誇る。

●3タイプ共通の特徴

3タイプとも、ガイドやボールねじ、ベルトをカバーするシャッターを標準装備している。グリスの飛散や外部からの異物の混入を抑止でき、クリーンな製造環境での使用に対応可能だ。

これにより、銅系金属の使用制限や低露点環境(ドライ環境)、低発塵、防錆に対応可能な搬送が求められるEVバッテリー製造工程などでの使用も可能となる。

リード長、ストロークバリエーション、垂直・壁掛け仕様など、豊富なラインアップを取りそろえ、ニーズに合わせて最適な機種選定ができる。

●市場背景

さまざまな製品の小型化・高密度化・高機能化・多様化とともに、製品ライフサイクルの短縮化が加速している。それに応じてモノづくりの現場では、多品種変量生産が増えており、生産設備の効率化や短納期が求められている。

特に世界的に増加している車載電池(バッテリー)製造工程では、銅系金属の使用制限や低露点環境(ドライ環境)、低発塵、防錆に対応可能な搬送が求められる傾向にある。

ヤマハ発動機では、ニーズに合わせて、モータレス単軸アクチュエータあるいは単軸ロボットから選べ、位置決めから搬送まで幅広く使用できる「Robonityシリーズ」を2019年5月に発売。随時バリエーション拡充を図り、車載部品、電機・電子、三品業界など、さまざまな分野の生産工程で使用されている。

同社は、単軸ロボットから協働ロボット、リニアコンベアモジュールまで、生産現場の自動化を力強くバックアップする製品を幅広くラインアップする強みを活かし、複雑・多様化する生産現場の効率化・品質向上を追求している。


ヒューマノイド最前線】ロボスタがウェビナー新企画開始 12月から毎月開催
https://response.jp/article/2025/11/27/403988.html

《レスポンス編集部》

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