ドバイ在住の22歳の冒険家マテオ・ムサウイ氏が、2009年型の初代ポルシェ『カイエン』を駆り、28か国を超える約34000kmの壮大な旅を完走した。
この旅は、「アイコンズ・オブ・ポルシェ」フェスティバルに向けたもので、初代カイエンの優れた耐久性を示す結果となった。
このカイエンはもともと27万6000kmを走っていた中古車で、OEM製のヘッドライト交換以外は完全無改造の状態を保った。工場出荷時の21インチホイールに低偏平タイヤを装着し、砂漠や山岳地帯、湖の渡河、欧州の高速道路など多様な路面状況に耐え抜いた。
2009年型の初代ポルシェ『カイエン』とマテオ・ムサウイ氏
ムサウイ氏は旅の間、定期的なオイル交換とロンドンでのスパークプラグ交換が唯一のメンテナンスだったと語る。彼は「オイル交換はエンジンを強く保つ最も安価な保険であり、この車が一度も問題を起こさなかったのは耐久性の最高の証明だ」と述べた。
旅のルートはドバイから始まり、サウジアラビア経由でクウェートへ。続きをイラク、トルコ、欧州へと進み、イギリス、スコットランド、ウェールズも含む。特にクウェートからイラクへ入る際の国境越えが難関で、4時間以上かかったという。
旅の締めくくりには、累計走行距離30万kmを超えたカイエンでドイツのニュルブルクリンク北コースを走行。ここがこの車にとって最も過酷な体験だったと語るが、車は問題なく走り切った。
今後は中東のヨルダン、シリア、レバノンや北欧諸国、さらにはアジア、アメリカ、アフリカも訪問予定だ。ムサウイ氏は「工場出荷時そのままの車で28か国走り抜けた。この車で冒険を続ける理由は十分にある」と意気込んでいる。
2009年型の初代ポルシェ『カイエン』とマテオ・ムサウイ氏



