100kg可搬の小型搬送ロボット「カチャカEvo」、プリファードロボティクスが実機展示へ…2025 国際ロボット展

小型搬送ロボット「カチャカEvo」
小型搬送ロボット「カチャカEvo」全 3 枚

プリファードロボティクスは12月2日、100kgまでの重量物を搬送できる新型の小型搬送ロボット(AMR)「カチャカEvo」を発表した。

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12月3日から6日まで東京ビッグサイトで開催される2025国際ロボット展(iREX 2025)において、実機を展示する。

カチャカEvoは、カチャカプロで実現した「小型・簡単」のコンセプト・技術・ユーザビリティを継承しつつ、製造・物流・医療・オフィス・サービス業など、多様な業界における搬送ニーズに対応できるよう、可搬重量や運搬方式などの面で大きく進化させたモデルだ。

深刻化する人手不足を背景に、重量物の搬送作業は各業界で大きな課題となっており、効率化や安全性向上を目的とした自動化への期待が高まっている。一方で、従来の搬送ロボットでは、複雑な初期設定や導入時に磁気テープ・誘導体の設置が必要となるなど、既存設備をそのまま活用できないケースも多く、導入のハードルが高いことが課題だった。

カチャカEvoは、こうした課題を解決するために開発された。小型で小回りが利き、既存の棚や台車を持ち上げて運べる柔軟性、PC・スマートフォンだけで設定できる操作性により、専門業者を必要とせず、さまざまな現場でスムーズに導入できる。

本体寸法はW377×D717×H190mm、本体重量70kg。搬送方式は昇降・積載で、最大速度は1.2m/s(最大負荷時0.8m/s)。最大搬送重量は100kg、最小通行幅は500mm(本体のみの場合)。許容段差・傾斜は10mm・5度(最大負荷時)。

駆動方式は差動2輪、バッテリーはリン酸鉄リチウムイオン電池で定格電圧DC25.8V。充電時間は3時間(0から100%)、連続稼働時間は7時間(最大負荷時)。

セーフティ機能として、LiDAR(30m、2機、視野角360度)、RGBカメラ、3Dカメラ、床面障害物検知センサー、バンパーセンサー、非常停止ボタン、無励磁ブレーキ、スピーカーを搭載。通信はWiFi IEEE 802.11a/b/g/n/acに対応する。

プリファードロボティクスは2021年11月1日に設立され、東京都千代田区大手町に本社を置く。業務用自律移動ロボットの開発・販売を事業内容とする。

同社は、深層学習(ディープラーニング)などのAI開発スタートアップ、Preferred Networks(PFN)の子会社として2021年11月に設立された。PFNと共に目指す「すべての人にロボットを」を実現すべく、PFNが強みを持つ深層学習技術とスーパーコンピュータを最大限に活用し、人の役に立つロボットの提供を目指している。

プリファードロボティクスは、会社設立と同時にアマノ、2022年3月に旭化成ホームズ、三井住友銀行と資本業務提携を行った。アマノと共同開発した業務用の小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」(2022年10月発売)に続き、自社開発の家庭用自律走行搬送ロボット「カチャカ」を2023年5月に、法人向けに特化した「カチャカプロ」を2024年2月に発売した。

《森脇稔》

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