双日、オーストラリアの公共交通に参入…UGL交通部門の持分50%取得へ

UGLが設計・製造した機関車(ニューサウスウェールズ州)
UGLが設計・製造した機関車(ニューサウスウェールズ州)全 1 枚

双日は12月2日、豪州を中心に鉄道・公共インフラ分野における設計・建設から運行・保守(O&M)などを手がけるUGL Limited交通部門の持分50%を取得する売買契約を締結したと発表した。

豪州などの関係当局の許認可をもって、2025年12月末までに手続きを完了する見込みだ。

UGLは、スペインの総合建設会社ACS Group傘下のCIMIC Group Limitedのグループ企業で、同部門の2024年の売上高は1000億円規模。本事業への参入を通じ、双日はこれまでアジアを中心に培ってきた設計・調達・建設(EPC)に加え、O&M領域の機能を獲得することで、包括的に鉄道関連サービスを開発・提供できる体制を目指す。

豪州は、人口増加や都市化を背景に、官民連携によるインフラ整備が進む世界有数の市場。豪州政府が掲げる「Infrastructure Australia」戦略に基づき、鉄道の新線建設や都市鉄道網の拡充計画が進められており、豪州内の旅客鉄道市場規模は2025年から2030年にかけて年平均6.5%の成長率が見込まれている。

UGLの交通部門は、豪州で鉄道O&Mサービス、鉄道車両製造、公共交通システム整備を包括的に提供するリーディングカンパニー。1899年の設立以降、シドニー、メルボルン、キャンベラなどで鉄道やライトレール(LRT)、バス運行などの多数のプロジェクト受注実績がある。また、旅客車両のO&Mに加え、豪州内での鉱物資源輸送に不可欠な機関車・貨車の製造およびメンテナンスなど、幅広いサービスを展開できる強みを有している。

双日は、これまで北米における鉄道車両メンテナンス事業や貨車リース事業への出資参画、インド鉄道建設事業やインドネシアのジャカルタメトロ建設事業におけるEPCを手がけ、鉄道分野の知見と実績を持つ。

本事業への参入により、EPCに加えて建設後のO&M機能を組み合わせ、鉄道関連サービスを一気通貫で手がける体制の確立を目指す。双日は今後、インフラ開発が盛んな豪州に加え、アジアへの面展開を視野に、事業基盤と収益規模の拡大に取り組んでいく。

《森脇稔》

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