キャンピングカー技術を防災に、EV軽バン活用の多目的防災車両「マルモビライトEV」発表…トイファクトリー

多目的防災車両「マルモビライトEV」
多目的防災車両「マルモビライトEV」全 5 枚

トイファクトリーは、岐阜県御嵩町と公民連携し、多目的防災車両の最新モデル『マルモビライトEV』を共同開発したと発表した。

【画像】多目的防災車両「マルモビライトEV」

コンセプトモデルとして発表し、御嵩町所有の公用車に架装・導入した。

本車両は「マルモビ」シリーズのEV軽バン版であり、災害時には動くエネルギーシェルターとして、平時には多用途の地域活動車両として運用できる新モデルだ。

御嵩町で開催された「第28回 よってりゃあ御嵩」にて「マルモビライトEV」の披露発表会を実施した。当日は御嵩町渡辺町長をはじめ、町関係者や地域住民が多数来場。車両のコンセプト紹介やデモンストレーションを行い、災害時にも平時にも役立つ、新しい形の動くエネルギーシェルターとして期待の声が寄せられた。

町制施行70周年を迎えた御嵩町は、支援車ながらも町民を楽しくサポートしたい想いから明るい車両デザインとなった。

会場に訪れた来場者からは、「夏にクーリングシェルターとして使われるのが楽しみ」(御嵩町の小学生)、「災害時の仮眠スペースとして便利。重宝できると思う」(御嵩町消防団)といった声が多数寄せられ、地域住民の方々からも注目を集めた。

「マルモビライトEV」はトイファクトリーのTFME(Toy Factory Mobility & Energy)事業部が御嵩町をはじめとする自治体の実務課題をもとに企画した「機動力×給電能力」を兼ね備えた次世代モビリティだ。

高齢者の外出機会の減少、夏季の熱中症リスク増加、地域交通の担い手不足など、自治体が抱える移動・福祉の課題は全国的に複雑化している。その一方で、コンパクトで柔軟に運用できるモビリティの需要が年々高まっている。

御嵩町職員の実際の声を聞き、積極的に意見交換を行いながら、トイファクトリーのキャンピングカー架装技術と知見を組み合わせた開発がスタート。御嵩町所有の公用車の三菱自動車『ミニキャブEV』の給電能力を最大限に活かした災害時の電源車・熱中症対策・地域の見守り・移動支援など1台で多様なシーンに活用できるよう設計された「マルモビライトEV」が誕生した。

HOT&COOLを実現する、最長15時間稼働する車載スポットクーラーや冷温庫を搭載。さらに災害時に使える温水シャワーも搭載した。後部ドアにはパーテーションテントを設置することができ、後部座席をフラットにすることで休息スペースとしても利用することが可能だ。

普段は軽バンとして使用しながら、後部座席を取り外せば大人が横になれるスペースに。女性でも運転、取り回しのしやすいコンパクトさで、住宅街や商店街などでも機動力を発揮する。

有事の際の被災地支援には、人と物資の両方を移動運搬し、現地では冬はあたたかく、夏は涼しく過ごせるシェルターとして機能。また車載家具には特許技術である「脱着式家具」を採用しているため、後から架装を施しても車両を元の状態に戻すことができ、自治体の公用車として柔軟に活用できる。

主な装備として、最長15時間冷房運用できる車載ポータブルクーラーを独自開発。3段階のパワー調整が可能で、車内温度を40度から27~30度まで短時間で低減する(1500W充電後、600W設定で使用した場合)。災害時の衛生確保やペットのトリミング環境として使える温水シャワー搭載、冷温庫搭載、外部給電搭載でスマホ充電、医療機器、照明などに使用可能だ。

特に炎天下の小中学生の登下校見守りや町民が参加する地域イベントや避難訓練、高齢者の外出支援などでの熱中症対策「クーリングシェルター」としての活用が見込まれている。電気駆動で排気ガスを出さないため、学校・公園・イベント会場など、人が密集するエリアでも安全に利用が可能だ。

自治体が所有している既存の軽バン車両に「後架装」も可能。必要な装備をスマートに集約した「架装パッケージ」としての開発のため、車両販売に限らず、各地自体が保有する軽バンEV車両を持ち込んでいただいて加工を行う「後架装」での供給も可能だ。

さらに「マルモビライトEV」は車両販売に加え、後架装の場合でも有事の際に全国のマルモビ車両が支えあうマルモビパートナーシップ協定への加入も可能である。

1台を多目的に活用できることで「いつも(平時)」と「もしも(有事)」のフェーズを取り払ったフェーズフリーな利用ができるマルモビ。中でもトイレカーとしての活用は自治体・企業の防災用車両や仮設対応車両としても注目を集めている。

《森脇稔》

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