LGエナジーソリューションは、バッテリー寿命管理ソリューション「Better.Re」が、CES 2026イノベーションアワードの車両技術・先進モビリティ部門で受賞したと発表した。
バッテリー企業がソフトウェア技術のみで同賞を受賞するのは初めてとなる。
Better.Reは、バッテリーのライフサイクルを最大化し、修理・交換コストを削減するために設計されたソリューション。モビリティ用バッテリーの寿命を約2倍に延ばすことが期待されている。
同ソリューションは、ユーザーの運転、充電、駐車の習慣に関するデータを収集し、16の主要なバッテリー劣化要因に対してバッテリー管理を評価する。専用アプリを通じて個別化された行動ガイダンスを提供し、明確な視覚的指標を用いてバッテリーの健全性を理解しやすくする。さらに、報酬システムと認証プログラムにより、継続的な使用を促進する仕組みも備えている。
同社の内部分析によると、このソリューションにより、EVバッテリーの健全性容量(SOHC)が98%を維持する期間を、1.5年から3年へと2倍に延ばすことができるという。
バッテリー交換ステーション(BSS)などの制御可能な環境では、Better.Reは異常が予測される際にプロアクティブな充電制御を適用し、バッテリーの劣化を防ぐ。同社の内部分析では、電動二輪車用バッテリーのSOHCが70%を下回るまでの時間を、5年から10年へと2倍に延ばすことが期待されている。
電動化の拡大に伴い、バッテリー寿命の予測と最適化がますます重要になっており、製品ライフサイクル全体でのバッテリー活用に焦点を当てたBaaS(Battery as a Service)市場の成長を促進している。Better.Reは、機械学習ベースの予測、異常検知、安全制御を提供し、保証、保険、交換、リース、再販売を含むBaaSビジネスモデルの基盤を確立する。




