加藤製作所は12月12日、25t吊りラフテレーンクレーン「SL-250RV」の販売を開始した。
近年、全国各地で都市再開発や老朽化設備の更新工事が進み、密集地での施工需要も高まる中、ラフテレーンクレーンには施工効率の向上、省エネ性能、高度な安全性と快適性が求められている。同社は幅広いラフテレーンクレーンの開発を通じて蓄積してきた総合的な技術力と現場実績を基盤に、新しい市場ニーズに応える次世代「RVシリーズ」を開発した。
シリーズ第一弾となる新型「SL-250RV」では、油圧伸縮起伏ジブを採用し作業サイクルを短縮。安全機能・省エネ性能の強化に加え、快適性・操作性も大幅に向上させている。また「RVシリーズ」は、同社が次世代ラフテレーンクレーンとして位置づける基幹シリーズであり、多様化する施工環境や将来の技術要請を見据え、順次ラインナップを拡大していく予定だ。
主な特徴として、「EJIB」2段SLジブ(油圧伸縮起伏ジブ)を新規標準搭載。長尺ジブを新設計(8.8m-13.2m)し、ジブ伸長による差込作業が可能となった。作業途中でのジブ伸縮が自在で、任意のジブ長さ設定が容易に変更可能となり、セットアップ時の作業性が向上している。
操作性では、電気式操作レバー・ペダルを採用(同社国内ラフテレーンクレーン初・新規標準搭載)。レバーによるクレーン操作速度を設定可能で、オペレーターの好みに合わせた操作フィーリングを実現した。操作ペダル機能を好みや作業内容に合わせて自由に設定可能(ブーム起伏、ブーム伸縮、主巻ウインチ、補巻ウインチ)となっている。
オートアクセルモードでは、レバーまたはペダル操作量に応じてエンジン回転数が自動追従する機構により、従来のアクセル操作が不要となり、操作負担の軽減化および操作の簡易化とともに燃費の向上を実現している。
セットアップラジコン「Eラジ」(新規標準装備)は、作業準備や格納作業を遠隔で行う無線操作装置。ジブセット、アルミ敷板設置、アウトリガ操作の3つのモードを設定。両手操作により繊細な動作が可能で、キャブ内レバー操作に近いフィーリングを実現している。
タッチパネル式の12.1インチ統合カラーモニタ「マルチビジョン」を新採用(特許出願中)。ACS・COR・安全確認画像等を一体化した大型ディスプレイにより、クレーンの作業情報や各種操作設定等の表示機能を拡充し、視認性、操作性を向上。タッチパネル式で直感的な操作が可能となっている。
安全機能では、新安全システム「E SAFETY」を搭載。人検知支援機能装置・クリアランスソナーシステム・複数カメラ配置の最適化により進化した安全機能を実現した。超音波センサーと6つのカメラを連携し、障害物や人を検知して警報表示。死角を低減し、直感的な安全確認を実現している。
環境配慮・省エネ性能では、新開発eco操作モード「iポンプシステム」(特許出願中)により、クレーン作業姿勢時、スタンバイ時の燃料消費を最大約5%削減する。
キャブ内の快適性向上として、冷暖房機能を大幅強化した新型エアコンや、アームレスト両側設置・リクライニング角度拡大・シートヒーター搭載の新型シート採用など、快適で疲れにくい作業・走行環境を実現している。
主要諸元は、エンジンが日野自動車製J08Eで最高出力196kW/2300min-1、最大トルク830N・m/1600min-1。4段高剛性スーパーブームの最大吊上げ能力は25t、最大長さ30.5m、最大作業半径27.8m、最大地上揚程31.5m。「EJIB」2段SLジブは最大吊上げ能力3.3t、最大長さ13.2m、最大作業半径32.8m、最大地上揚程44.7m。補巻ラインプル性能は4.5t(多数ストランド難自転性新型ワイヤロープ採用)となっている。
商品名は「SL-250RV」、商品型式はKR-25H-FV。発売日は2025年12月で、標準小売価格は5100万円(税別)より。販売価格は装備等により異なる。販売目標は360台/年としている。




