三菱ケミカル、欧米で新ビジネスモデルに転換…リチウムイオン電池用電解液製造拠点を譲渡へ

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三菱ケミカルは、米国法人のMitsubishi Chemical America Inc.および英国法人のMitsubishi Chemical UK Ltd.が手がけるリチウムイオン電池用電解液の製造拠点を、Green E Origin社へ譲渡することで合意し、最終契約書を締結したと発表した。

三菱ケミカルグループのリチウムイオン電池用電解液は、独自の添加剤技術によって電極での副反応を抑えることで高い出力性を持つとともに、優れた耐久性と高い安全性から、車載用途で多くの採用実績がある。また、電池メーカーへのライセンス供与も行なっている。

これまで同社グループは世界4カ国に製造拠点を持ち、xEV(電動車)需要の拡大に合わせて生産能力を増強してきた。

今回、米国および英国の製造拠点を譲渡し、製造・販売を担うパートナーとの戦略的連携を通じた事業展開を進めることで、欧米市場において新たなビジネスモデルへの転換を実現し、中長期の市場拡大に対応していく。

譲渡する事業は、Mitsubishi Chemical America Inc.が手がける米国テネシー州メンフィスの製造拠点と、Mitsubishi Chemical UK Ltd.が手がける英国ダラム州ストックトンオンティーズの製造拠点。

譲渡先のGreen E Origin社は、ルクセンブルクに本社を置き、2023年6月に設立された。創業者でCEOのTony Ma(馬美朋)氏が率い、電解液を含む電池材料事業などを手がけている。

関係当局からの承認が得られることを前提に、2026年3月31日付の譲渡を予定している。

《森脇稔》

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