日産がNISMO事業拡大、ロードカー倍増で2028年に15万台へ…レストアも強化

日産自動車とNMCがNISMOブランドの新たな取り組みを発表
日産自動車とNMCがNISMOブランドの新たな取り組みを発表全 15 枚

日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は12月16日、NISMOブランドを通じて日産ブランド全体の価値向上を目指す新たな取り組みを発表した。

【画像】現行NISMOモデル

日産は経営再建計画「Re:Nissan」の商品戦略において、ハートビートモデルを情熱とDNAを体現するモデルと定義している。NMCはこの戦略に基づき、伝統を継承するEmotionとExcitementを創出することにより、NISMOブランドの価値向上に取り組むことで、日産ブランド強化に貢献することを目指す。

モータースポーツ事業では、「Road to track, track to road」を掲げ、SUPER GTやフォーミュラEといったトップカテゴリーのレースで培った技術、精神を市販モデルへフィードバックする。さらに、スーパー耐久シリーズや新たなレースカテゴリにおいても挑戦を続け、次世代スポーツモデルへ展開する。

カスタマイズ事業では、より多くの顧客にEmotion&Excitementを届けるために、NISMOロードカーシリーズを拡充する。現在、グローバルで5車種あるラインアップを、車種数を倍増させ、仕向地も拡大する。そして、それらを含め現在年間10万台規模の出荷台数を、2028年には約1.5倍にすることを目指す。それにともない、現在約40%の海外販売比率は約60%まで増加する。

さらに、新たな付加価値の創造のために、カスタマイズ事業の拡大において、外部パートナーとの積極的なコラボレーションを検討していく。

NISMOロードカー拡充の新たな取り組みのひとつとして、プロトタイプモデルを製作し、その車両を次年度以降のレース活動に実践投入して熟成し、市販化をめざす。モータースポーツ事業とカスタマイズ事業をより密接に推進することにより、双方がもたらす技術的な進化に加え、人材交流なども行なうことによりレースカー、ロードカーの開発シーンにおけるハード、ソフト両面でのレベルアップを図る。

ヘリテージ・レストア事業では、世界の自動車レストア市場は現在グローバルで約5000億円、2032年には1.2兆円規模に成長すると予想されている。NMCは、顧客の期待に応えるため、現在展開している第二世代『GT-R』(R32~R34型)を中心としたレストア、レストモッド事業、パーツ販売事業の対象車種、対象地域を拡大していく。

NMCは「NISMOの伝統の継承によるブランド価値の向上」と「Emotion × Excitementの創出」を使命とし、モータースポーツへの継続的な取り組み、カスタマイズ事業の拡充、ヘリテージ・レストア事業の拡大を通じて、日産/NISMOファンに新たな感動を届け続ける。

《森脇稔》

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