大阪市内最大の物流施設着工、延床面積21万平方m超で危険物倉庫も併設…佐川急便らが入居へ

大規模物流施設「SGリアルティ・MFLP大阪加島」
大規模物流施設「SGリアルティ・MFLP大阪加島」全 8 枚

SGリアルティと三井不動産は、大阪市淀川区加島三丁目で「SGリアルティ・MFLP 大阪加島」を着工したと発表した。2027年9月末の竣工を予定している。

【画像全8枚】

本施設は延床面積21万平方m超、地上6階建ての大阪市内最大の物流施設となる。JR東西線「加島」駅から徒歩約4分とアクセスに優れた立地で、ワンフロアの倉庫・バース面積は約3万平方mを確保。マテリアルハンドリング機器導入による機械化にも適した大空間を実現する。

本施設が位置する淀川区は、人口・世帯数ともに大阪市内最大で、周辺5km圏内には約81万人が居住。物流施設の雇用確保やラストマイル配送にも有利な立地となっている。10km圏内には大阪梅田等の大阪中心エリアや工場が集積する尼崎エリアがあり、阪神高速11号池田線「加島料金所」まで約2.2km、名神高速道路「尼崎IC」まで約4km、「豊中IC」まで約5.4kmと関西全域への配送に適している。

物流業界の課題解決に貢献する最先端の施設スペックを備える。関西圏で希少なマルチテナント型物流施設併設型の危険物倉庫を整備し、リチウムイオンバッテリーや化粧品、塗料、漂白剤、殺虫剤等の保管・配送に対応する。電気容量は入居区画面積あたり35VA/平方mを確保し、倉庫内自動化や倉庫空調の設置に柔軟に対応できる環境を整備する。

従業員の働きがい向上に資するべく、売店・カフェテリアスペース、ラウンジ、デッキテラス等、共用部の充実を図る。

BCP対策も充実させる。地震発生時の被害を最小限に抑える免震構造を採用し、防災センター内の設備や受電設備等の重要設備は高潮発生時の浸水最大TP+4.45mを回避する高さに設置。停電時のバックアップとして最長72時間対応の非常用発電機を設置するほか、災害時を想定した備蓄品倉庫を完備する。大阪市が確保を進めている「津波避難ビル」への指定も予定し、地域の防災に貢献する。

環境面では、年間の一次エネルギー消費を実質ゼロとする最高ランクのZEB認証および、DBJ Green Building認証の認証最高位の取得、CASBEE大阪みらいの最高評価を予定。屋上の屋根に設置する太陽光発電設備は最大で約4MWの再生可能エネルギーの供給が可能となるほか、屋内照明のLED化等、環境に配慮したさまざまな取り組みを行う。

約1万2000平方mの緑地を計画し、高密な都市部におけるグリーンインフラを整備。淀川区のシンボルツリー「クスノキ」の植樹や、加島で栄えた鋳造業や本物件の横を流れる「神崎川」をモチーフにした内装デザインを採用し、地域と調和するロジスティクスパークを実現する。

SGホールディングスグループの佐川急便が本施設に入居し、グローバルビジネスの拠点としても成長が期待されている大阪梅田を中心とするエリアの宅配荷物などをカバーする淀川営業所を移転する予定。佐川急便は本施設の1階約1万6000平方mを利用する予定だ。

本施設は、SGリアルティと三井不動産によるMFLP・SGリアルティ福岡粕屋に続く2件目の共同事業案件となる。

《森脇稔》

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