商船三井は12月16日、シンガポール最大規模の食品コールドチェーン物流会社、Commonwealth Kokubu Logistics(CKL社)に資本参画したと発表した。
CKL社は、商船三井グループが2024年に出資したアジア最大級の倉庫「8 Jalan Besut」を運営する物流会社。同社は国分グループ本社とCommonwealth Capitalとの戦略的パートナーシップに基づく共同事業会社で、今回の資本参画により株主構成はCommonwealth Capital51%、国分グループ34%、商船三井15%となった。
CKL社はシンガポール西部ジュロン地区に2つの多温度帯倉庫拠点を運営し、同国内の外食事業者や小売事業向けに保管・配送などの物流受託業務を行っている。ITシステムを活用した高密度・効率的な24時間体制の倉庫運営を実現し、配送も含めたサービス品質の高い物流サービスを提供している。
8 Jalan Besut倉庫は、アジア最大級の地上100m超の高さを誇り、約9万パレットを収容可能。延床面積は4万7495平方メートルで、常温・冷蔵・冷凍の多温度帯に対応する5階建て倉庫だ。最上階には高さ45mの完全自動倉庫エリアを導入している。
商船三井グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」において、世界のマーケットで存在感を発揮し事業拡大を実現する地域戦略を推進している。今回の出資を通じて、経済発展および人口増加による需要の拡大が期待される東南アジア域でのコールドチェーン事業をはじめとしたロジスティクス事業の拡充を進める。
CKL社は今後、シンガポールの食品コールドチェーン物流事業で築いた堅固な事業基盤を活かし、東南アジア周辺国への事業展開も計画している。
商船三井グループは海運不況時でも黒字を確保できる事業ポートフォリオ変革を進めており、シンガポールを拠点として倉庫およびその運営事業に参画することで、安定収益が期待されるロジスティクス事業拡充を進めていく方針だ。




