トヨタ、箱根駅伝2026のサポート車両をすべて電動車に…『センチュリー』燃料電池車も起用

トヨタ・センチュリーSUVの燃料電池車
トヨタ・センチュリーSUVの燃料電池車全 6 枚

トヨタ自動車は、2026年1月2日から3日に開催される第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に提供する車両を、BEVやFCEV、HEVなど、すべて電動車にすると発表した。

【画像】トヨタの箱根駅伝サポート車両

燃料も植物由来の低炭素ガソリンに替え、車両からの排出ガスや二酸化炭素を限りなく減らし、選手と地球にやさしい大会を目指す。

1920年に始まった箱根駅伝は100年以上の伝統ある大会だ。次世代を担う若者の育成に貢献しようと、トヨタは2003年から一部の運営車両の提供を始め、2011年からは協賛社として大会をサポートしてきた。大会に携わる中で、排出ガスや二酸化炭素を減らし、もっと選手と地球にやさしい大会にできないかと考え続けてきた。

トヨタは、国や地域によって異なるエネルギー事情や、顧客のさまざまなニーズに応えうる電動車の選択肢を用意する「マルチパスウェイ」を進めており、BEVやFCEV、HEVなどの多様な車両が箱根駅伝に貢献できるのでは、と考えた。

今回提供する電動車は合計40台だ。先頭を走る選手らを映す「共同カメラ車」のトラックと、「大会本部車」の『センチュリー』をFCEVのオリジナル車両で提供する。エンジンの代わりに燃料電池を搭載し、水素と酸素の化学反応で発電したモーターで駆動する。高い静粛性に加え、排出されるのは水だけだ。

大会を支える人や物を運ぶ車両も電動化する。あらゆる事態に対応する「緊急対応車」に『e-Palette』を、関係者を運ぶ車両はFCEV仕様の『コースター』を活用する。各チームの「大学運営管理車」はHEVと、バイオ燃料を10%配合した低炭素ガソリン「E10」を組み合わせる。

福島で栽培した非可食植物「ソルガム」を原料とし、次世代グリーンCO2燃料技術研究組合で製造したエタノールを、ENEOSがE10に調製して提供する。こうした取り組みにより、車両から排出される排ガスや二酸化炭素を減らす。

スポーツは私たちに勇気や感動を与えてくれる。創業期からさまざまな活動を通じてアスリートを応援してきたトヨタは、今後もこうした取り組みを通じ、箱根駅伝が選手と地球にやさしい持続可能な大会になることに貢献していく。

《森脇稔》

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