トヨタ『RAV4』6代の歴史…クロスオーバーSUVのパイオニア、多様なライフスタイルにフィット

トヨタ RAV4
トヨタ RAV4全 29 枚

初代トヨタRAV4』は1994年、フレーム付4WDがオフロードを走行するためのクルマと位置付けられていた時代に発売され、「アウトドアでも街乗りでも楽しい」乗用車タイプのSUV(クロスオーバーSUV)という新たな市場を開拓した。2025年12月発売の6代目までを振り返る!

【画像29枚】30年・1500万台・地球6000万周の歴史


◆初代:見て、乗って楽しい、スモールSUV

トヨタ自動車は1994年5月10日に、コンバクトサイズの新型4WD車、RAV4を発売した。海や山などはもちろんのこと、街乗りを楽しむ活動的な若者たちの多様なライフスタイルを演出する、“フレキシブルビークル”だ。車名のRAV4は「Recreational Active Vehicle 4-wheel drive」を意味する。ボディタイプは3ドアハッチバック1種類で、5ナンバーサイズだった。

開発テーマは「アウトドアでも、アーパンシーンでも、見て、乗って楽しいクルマ」で、具体的には次の3点。(1)海や山にも、洗練された街並みにもフィットする「アクティブでキュートなフォルム」、(2)2.0Lエンジン、フルタイム4WD、新開発のサスペンションが生み出す「オンロードでもオフロードでも楽しめる確かな走り」、(3)個性的な立体造形の室内空間と豊富なオプションバーツが演出する「洒落たセンス」と「遊び心」。

価格は164万5940~195万4940円(消費税含む、以下同様)。ちなみに『ランドクルーザー・プラド70』(1990年~)が192万8160円から、『プリウス』初代(1997年~)が225万7500円からだった。

初代RAV4は、アウトドアでの走破性を備えながらアーバンシーンにも似合う、「見て、乗って楽しい、スモールSUV」というジャンルを切り拓いた。

トヨタ RAV4 2代目トヨタ RAV4 2代目

◆2代目:グローバルモデルに成長

トヨタ自動車はRAV4をフルモデルチェンジし、2000年05月19日に2代目を発売した。3ナンバーサイズに拡大、5ドアボディの追加もひとつのトピックだ。

新型車は、初代のコンセプトを継承しつつ「21世紀をリードする都会派高性能SUV」への進化を念頭に、プラットフォームから新開発された。スタイリングを洗練させ、コンパクトな外寸の中で充分な室内スペースを確保することが開発目標だ。

エンジン、サスペンションを一新し、SUVとしての走破性を確保しつつ、動力性能、走行性能、静粛性の向上に努めた。エンジンは1.8Lと2.0L直噴が用意された。1.8Lエンジンは2WD(FWD)、2.0L直噴エンジンは4WDと、エンジンによって駆動レイアウトの設定が分かれる。

価格は3ドアが167万7900~188万7900円、5ドアが182万4900~2407650円。

2代目は「都会派高性能SUV」へと進化し、グローバルモデルになった。

トヨタ RAV4 2代目。「J」ネットヨタ店扱い、「L」はカローラ店扱いトヨタ RAV4 2代目。「J」ネットヨタ店扱い、「L」はカローラ店扱い

◆3代目:ボディタイプが5ドアのみに

3代目RAV4は2005年11月14日に発売された。この世代からボディタイプが5ドアのみとなる。新型は「World No.1 SUV : Active For Freedom」が開発テーマ。

トヨタは「アーバンシーンに映えるスタイルとアウトドアでの機動性とを兼ね備え、オンロードでもオフロードでも快適な移動を可能とした、活動的に思いのままに行動できるカーライフ」を3代目で提案した。

プラットフォームを新開発し、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ブレーキなどを一新、キビキビと軽快に「走る・曲がる・止まる」基本性能を追求している。さらに、洗練と力強さとを融合したデザイン、広々とした室内空間を創出して、SUV指向のユーザーだけでなく、セダンやミニバンのユーザーニーズにも応えた。

エンジンは2.4L、駆動レイアウトは2WD(FWD)と4WDを選べる。価格は197万4000~247万8000円。

トヨタ RAV4 3代目トヨタ RAV4 3代目

◆4代目:日本では1回休み?

4代目は日本市場に導入されなかった。2013年1月に北米市場で発売された新型は、エンジンは2.5Lを搭載、駆動レイアウトは2WD(FWD)と4WDを選べる。価格は2万3300~2万8410ドル(1ドル89円として約207万~約253万円)。

トヨタ RAV4 4代目トヨタ RAV4 4代目

◆5代目:日本市場に復帰

日本市場においてしばらくの空白を挟み、5代目で新型のRAV4は2019年4月10日に発売された。SUVらしい力強いデザインを意図し、オンロード・オフロード両方の走行性能を向上させたという。

開発コンセプトは「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive(SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD)」だ。デザインはSUVらしい力強さと洗練とを融合させた。また、「安全・安心」「快適・便利」を提供するコネクティッドサービスも利用できるようになった。

世界初となる「ダイナミックトルクベクタリングAWD」は、走行状況に応じて、前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御し、安定した姿勢での旋回を支援する。4WD走行が不要と判断した時に後輪の駆動系を切り離す「ディスコネクト機構」の採用により、燃費向上を図った。

パワートレインは2.0Lガソリンと2.5Lガソリンハイブリッド。どちらのパワートレインでも2WD(FF)か4WDを選べる。価格は260万8200~381万7800円。

RAV4は2025年、180の国と地域で販売され、この30年間で累計販売は1500万台、走行距離の合計は地球6000万周に達するという。

トヨタ RAV4 PHV(2020年)、469万円からトヨタ RAV4 PHV(2020年)、469万円から

◆6代目:どこへでも行けそう、なんでもできそう

6代目で新型のRAV4は2025年12月17日に発売された。「Life is an Adventure」を開発コンセプトに、だれもがこのクルマでそれぞれのアクティブな生活を楽しめることをめざした。

5代目で刷新した「RAV4ならではの走り」をさらに追求し、新開発のハイブリッドシステムにより加速感を高めた。さらに、デザインにより「どこへでも行けそう」と思えるクルマに、そして使い勝手を考えた機能性と知能化技術により「なんでもできそう」と思えるクルマへと進化させた。

知能化を推し進めるキーは、初の採用となるソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」だ。Areneの採用により、新型RAV4は都市部の生活でもアウトドアでも、これまで以上にあらゆるライフスタイルにフィットする存在になることをめざす。

パワートレインは2.5Lガソリンハイブリッド。価格は450万~490万円。PHEVが2025年度内に追加予定となっている。なお『ランドクルーザー250』(2024年~)が520万円から、『プリウス』現行(2023年~)が275万円からの値付けだ。

《高木啓》

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