SDV開発の最前線を体験可能、「dSPACE XiLSルーム」開設…プログレス・テクノロジーズとdSPACE Japan

「イノベーションセンター」内に「dSPACE XiLSルーム」を開設
「イノベーションセンター」内に「dSPACE XiLSルーム」を開設全 2 枚

dSPACE Japanとプログレス・テクノロジーズは1月14日、プログレス・テクノロジーズの「イノベーションセンター」内に「dSPACE XiLSルーム」を開設したと発表した。

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近年、自動車業界ではCASE化の進展に伴い、ソフトウェアを基盤とした車両開発(SDV)が急速に進展している。そのため、一台の自動車を完成させる過程では、完成車メーカーだけでなく、部品・機器メーカーなど多様な企業がソフトウェア開発に関わり、各社で開発されたシステムが最終的に統合・製品化される。こうした状況により、開発環境や手法の違いが重なり、プロセスは一層複雑化しているのが現状だ。

ソフトウェア技術の活用は、機能の柔軟な更新や追加などを可能にする一方で、妥当性検証に時間を要するといった課題も抱えている。こうした状況から、開発効率化の推進だけでなく、エンジニアには高度な知識のほか日々進化する最新デジタルツールへの即応力、さらには企業間の連携力・調整力も求められるようになった。しかしながら、これらに対応できる人材は依然として不足しており、ソフトウェア開発領域におけるリソース不足は製造業全体の課題となっている。

こうした背景を踏まえ、プログレス・テクノロジーズは2024年7月にdSPACE Japanとパートナーシップを締結し、この度取り組み強化の一環として、イノベーションセンター内に「dSPACE XiLSルーム」を開設した。

この施設ではdSPACEの最新ツールや技術を実際に見て・触って・体験でき、開発現場での課題解決や開発力強化に向けた効果的なツール活用法についてその場で即時に相談できる体制を構築している。さらにプログレス・テクノロジーズとdSPACE Japanは共同でエンジニア育成にも取り組んでおり、今後は顧客の課題に応じて必要な人材や技術サポートを提供できる仕組みを整えている。

同施設では、実際のdSPACE製品を用いたシミュレーション検証およびデモ体験が可能だ。最新ツールを見て・触って・実際に自身の手で動かして、得られた知見をもとに、その場で開発手法の相談をできるほか、施設内でdSPACE製品を活用した開発作業そのものを行うこともできる。

プログレス・テクノロジーズではdSPACEの高度なXiLSソリューションのフル活用を促進し、製品開発における工数や納期の削減を支援するとともに、ソフトウェアの導入・運用に課題を抱える企業に対して、実機体験や専門的サポートを提供し、各メーカーの現場ニーズに沿った橋渡しを行う。

現在は、自動車メーカーや部品メーカーをはじめ、従来の開発手法からバーチャル開発への移行を推進されているユーザーや、市販車に対してバーチャルで付加価値を上げられる技術に関心を寄せている人などに幅広く活用できる内容のデモを用意している。

運転時の操作性を考慮した車内パーツ(スイッチ・パネル等)配置検証、車内音響や演出などの体験性評価、ドライバー以外の乗員向けコンテンツのエンタメ性、安全性の検証などが今後の取り組みとして期待されている。

また、両社共同によるエンジニア育成も実施する。プログレス・テクノロジーズが創業以来、多岐にわたる開発現場で培ってきた「デジタルツールの運用経験」と「現場ニーズに関する知見」に、dSPACE Japanから提供される教育コンテンツ・サポートを融合。XiLSソリューションの提供からコンサルティング、SDVの効率的な開発推進、さらにはXiLSの定着までを一貫して支援できるエンジニアを育成するトレーニングを共同で実施している。

これにより顧客の製品導入をより円滑に支援し、開発現場の効率化と品質向上に貢献している。エンジニア育成では、ツール操作の習得にとどまるのではなく、開発現場での実践的な力を身につけることを重視している。

《森脇稔》

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