「アルティメット」か「キャンプ」か、『デリカ兄弟』が魅せた! ハード&ソフトな“遊び”の世界観…東京オートサロン2026

三菱デザイン本部デザイン・戦略部(エクステリアデザイン担当)の岡田知大さん
三菱デザイン本部デザイン・戦略部(エクステリアデザイン担当)の岡田知大さん全 36 枚

三菱は“デリカ祭り”と称して「東京オートサロン2026」を大いに盛り上げた。ブースには大きく2つのライン、「アルティメット」と「キャンプ」があり、それぞれのコンセプトに合わせて人気の新型『デリカD:5』と新型『デリカミニ』をカスタマイズしたクルマ達が並んだ。

【画像】東京オートサロン2026で展示されたデリカD:5&デリカミニ

◆デリカの“タフさ”を強調した「ULTIMATE GEAR」

先ず「アルティメット」のコンセプトについて三菱デザイン本部デザイン・戦略部(エクステリアデザイン担当)の岡田知大さんは、マイナーチェンジしたデリカD:5を例に、「よりタフに原点回帰するようなイメージで1月に商品改良を施しましたので、それをさらにエクステンドしています」とした。まさに『デリカD:5 ULTIMATE GEAR』がそれにあたるという。

このULTIMATE GEARは、ザラザラとして傷が目立ちづらい「ラプター塗装」を車両全体に施したタフスタイルが特徴だ。「単に見た目だけではなく、実際に飛び石などにも効果がありますので、よりタフに使ってもらえるでしょう」と説明。その塗分けにもデリカの特徴を生かし、「リブボーンフレームの強固なイメージをより視覚的にも感じられるようにしています」という。

三菱 デリカD:5 ULTIMATE GEAR(東京オートサロン2026)三菱 デリカD:5 ULTIMATE GEAR(東京オートサロン2026)

岡田さんは、「ラプターライナーの全面協力のもと、新色のムーンストーングレーをラプターライナーのティンタブルというカラーのベースとなるもので調色して塗装しています。純正の雰囲気を残しつつよりラギッドな印象が出せればと考えました。場所によって目の粗さも変える工夫もしています」とのこと。

また「グラフィックでも遊び心を出したいので、ラギッドでありながら少しサイバーにも感じられるようにしました。サイドビューをよく見るとカタカナでデリカと入っていますので、これでデザインのワオ!感も表現しています」と明かす。

三菱 デリカD:5 ULTIMATE GEAR(東京オートサロン2026)三菱 デリカD:5 ULTIMATE GEAR(東京オートサロン2026)

デリカミニにもこのULTIMATE GEAR仕様を用意したが、こちらのボディ色はカタログカラーのホワイトパールをベースに仕立てられた。「ホワイトカラーはコントラストが強くなりますので、デリカミニのやんちゃな感じのキャラクターをより引き立てています」という。

「ベース車両が持つ共通点はギア感。そこをより強調したいので、さらにタフさを強調するように仕立てました」

◆ソフトなキャンプは「デリカミニ」、本格派には「デリカD:5」を

三菱 デリカミニ ACTIVE CAMPER(東京オートサロン2026)三菱 デリカミニ ACTIVE CAMPER(東京オートサロン2026)

三菱らしさを表現するもうひとつの要素が「キャンプ」だ。三菱国内営業本部 国内商品戦略部 車種マーケティング第二クループ主任の平間健太郎さんによると、「とにかくキャンプをより楽しむというところにフォーカスしてポップアップルーフを含め、室内がキャンピングカーのような仕上がりになっています」という。

特にポップアップルーフを採用したアウトドアスタイルの『デリカミニ ACTIVE CAMPER』は、「このクルマの中で完結できる、生活できるというところがポイントです。テレビもついていますし、ほぼキャンピングカーです」と話す。そして、「コロナ禍以降、在宅勤務もあるでしょう。そういった方にも仕事場としてぴったりです」という。

同じくキャンプ仕様の『デリカD:5 ACTIVE CAMPER』との差は、いずれもアウトドアメーカーと共同開発している点は共通ではあるものの、デリカミニはMDF、デリカD:5はロゴスとダイレクトカーズとともに仕上げられた。平間さんは、「デリカミニはソフトなキャンプ仕様、デリカD:5は本格的なキャンプ仕様」と説明する。

三菱国内営業本部 国内商品戦略部 車種マーケティング第二クループ主任の平間健太郎さん(左)とダイレクトカーズマーケティング事業部イベント課の舟入郁也さん(右)三菱国内営業本部 国内商品戦略部 車種マーケティング第二クループ主任の平間健太郎さん(左)とダイレクトカーズマーケティング事業部イベント課の舟入郁也さん(右)

そのデリカD:5 ACTIVE CAMPERについてダイレクトカーズ マーケティング事業部イベント課の舟入郁也さんは、「車中泊やキャンピング界は、SNSなどの普及もあって以前より年齢層が下がっている傾向にあり、家族との車中泊も増えてきました」と語る。

そのうえで、「コンパクトな車両での車中泊の需要が高まってきています。デリカD:5は走破性が高いクルマですから、そこに内装もフラットにして寝られるようにすると、より趣味に特化できるのではないか、遊び方が広がるのではないかというところからスタートして開発しました」と説明。

もともと一般ユーザーからもデリカD:5でキャンパーをという話はダイレクトカーズにもあったそうだ。ただし、室内空間がより大型のクルマに比べ小さくなってしまうことから躊躇していた。しかし、「需要があることはわかっていましたので、今回を機に対応していけるかなと思っています」という。

三菱 デリカD:5 ACTIVE CAMPER(東京オートサロン2026)三菱 デリカD:5 ACTIVE CAMPER(東京オートサロン2026)

このデリカD:5 ACTIVE CAMPERでは、エンジンを始動させなくてもルームランプをつけっぱなしにできたり、エアコン・クーラーも使用できるようにサブバッテリーを搭載する。さらにフルフラットになるシートも装備しており、「大人2人が広々寝られる仕様です」と胸を張る。

ロゴスとコラボしたインテリアは、随所にロゴスのマークやプレートを配した。マットの色もロゴスのアイテムと合うような色合いにデザインされている。

タイヤもBFグッドリッチに、ホイールはデルタフォースのオーバールを採用。そのほかキャリアやラダー、サイドのタープなども装備し内外装もコーディネーションされている。

◆カスタムで提案する「遊びの幅」

「デリカ祭り」を全面に押し出した『デリカミニ DELIMARU FESTA』(東京オートサロン2026)「デリカ祭り」を全面に押し出した『デリカミニ DELIMARU FESTA』(東京オートサロン2026)

デリカシリーズ一色のまさに“デリカ祭り”となった三菱ブース。「デリ丸。」のお面や提灯で飾られたブースのコンセプトは「デリカ祭り~遊び心を解き放て~」だ。三菱国内営業本部 国内商品戦略部 車種統括グループの大舘柊太さんは、「明らかにほかのブースとは雰囲気が違うでしょう。新しいデリカシリーズを一斉に並べて盛り上げたい、まさにお祭りです」と笑う。

「単にデリカD:5とデリカミニを並べるのもいいのですが、いろんなシーンで使えるイメージをバリエーションとして広く見せたい。そこでカスタムして展示しました。その遊び心、デリカを使ってギア感覚あふれる遊びを楽しんでもらいたいことから、標準、キャンプ、そしてアルティメットという幅で見せています」と展示のねらいを語る。

DELICA mini × "DALI" with DAMD(東京オートサロン2026)DELICA mini × "DALI" with DAMD(東京オートサロン2026)

「アルティメット」と「キャンプ」という2つのラインで見せた理由については、「遊びには、いろんな幅がありますよね」と大舘さん。例えばデリカミニでは、「見ための可愛さからちょっと乗ってみたいという形から入る傾向があります。一方デリカD:5ではキャンプに行くクルマ、買った瞬間にクルマ自体がギアになるみたいなところもあります。大まかにいうとこの2パターンが購入者の思考があるようです」と大舘さんは話した。

三菱国内営業本部 国内商品戦略部 車種マーケティング第二クループ主任の平間健太郎さんは、ユーザー層について「特にデリカミニはグラデーションになっている」という。「標準車は、まさに女性ターゲット。そこからちょっと女性のぶらり旅の雰囲気を醸し出すDAMDのクルマがある。そこからもう少しハードにしたキャンプ仕様やアルティメットがあり、カスタマイズの幅、コーディネーションの幅を提案しているんです」と説明する。つまりカスタマイズはひとつではないということを強調しているのだ。

「デリカ祭り」を全面に押し出した三菱ブース(東京オートサロン2026)「デリカ祭り」を全面に押し出した三菱ブース(東京オートサロン2026)

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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