JR東日本スマートロジスティクスと佐川急便は、協業に関する基本合意書を締結したと発表した。
手ぶら観光の需要拡大や再配達回数の削減など、物流効率化への社会的要請が高まる中、両社は多機能ロッカー「マルチエキューブ」を活用し、旅行者・生活者の利便性向上と配送の最適化を図る。
マルチエキューブを通じた駅の物流拠点化と手ぶら観光の推進を通じて顧客の新しい期待や社会課題に応えるサービスを提供することでJR東日本グループ経営ビジョン「変革2034」で掲げられるLX(ライフスタイルトランスフォーメーション)の達成、およびSGホールディングスグループの中期経営計画「SGH Story 2027」における、佐川急便の重点施策のひとつ「リアルコマース」の推進に寄与していく。
近年、EC市場の拡大やインバウンド需要の回復により、生活者・観光客の荷物に関するニーズは多様化している。一方で、宅配便の再配達増加やドライバー不足といった物流業界が抱える課題は依然として残っており、対応が求められている。
今回の協業では、駅で荷物を預け、ホテルや空港で受け取れる動線を整備し、観光客が手ぶらで旅を楽しめる環境を提供する。特にインバウンド需要の回復を見据えた利便性向上に寄与する。
駅、空港、ホテル、商業施設、住宅エリアなど、利用者の移動動線上に受け取りポイントが拡大。通勤・旅行・買い物など、さまざまなシーンで荷物の受け取りが可能になる。
非対面受け取り・発送可能なマルチエキューブの活用により、再配達回数を削減し、ドライバー負荷の軽減やCO2排出量削減など物流課題の解決を推進する。
具体的な取り組み内容として、駅からホテル、駅から空港、空港からホテルへの当日配送の拡充を進める。荷物が先回りする「ストレスのない旅行体験」を提供し、観光需要・インバウンド需要に対応した利便性向上策を推進する。
受け取り拠点の拡大では、駅を起点に、空港・ホテル・商業施設などとの連携を強化。移動動線の中で荷物の預け入れ・受け取りが可能になる環境を整備する。
マルチエキューブでの非対面の預け入れによる発送や、佐川急便との連携を通じた効率的な配送ネットワークの確保により、再配達回数の削減による配送負荷を軽減する。
サービス連携の強化として、佐川急便「スマートクラブ」からロッカー予約可能とする導線を検討。マルチエキューブWebサイトから佐川手荷物預かり所予約を可能とする機能を検討する。手ぶら観光・受け取り拠点拡大施策に関する共同PRの実施も予定している。
両社の協業により提供するサービスは、旅行者が荷物を持たずに移動できる環境を提供し、観光体験の質の向上に貢献する。大きなスーツケースを持つ旅行者が減ることは、駅・列車・観光地の混雑緩和に寄与し、オーバーツーリズム対策になる。さらに、荷物の制約の減少は、購買行動を促すことに繋がる。購買行動の活性化を通じ、地域店舗での消費拡大や地域経済活性化に貢献することを目指す。
社会全体への効果として、佐川急便の配送網とマルチエキューブによる非対面受け取りを組み合わせることで、ラストワンマイルの効率化が進み、持続可能な物流体制の構築に寄与する。再配達の削減はドライバーの業務負担軽減につながり、物流業界が抱える労働力不足問題や働き方改革への対応にも貢献する。




