主要OEM・SoCベンダーが取り組むSDV開発の要:ハードウェアの仮想化技術

パナソニック オートモーティブシステムズ 代表取締役 副社長執行役員 チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)、チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)、知的財産担当 水山正重氏
パナソニック オートモーティブシステムズ 代表取締役 副社長執行役員 チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)、チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)、知的財産担当 水山正重氏全 2 枚

2月24日、パナソニックオートモーティブシステムズが、オープンソースのデバイス仮想化技術「VirtIO」の標準化についてトヨタ、ホンダ、日産、マツダ、三菱自動車他から賛同(エンドースメント)を得たと発表した。

発表内容についてパナソニック オートモーティブシステムズ 代表取締役 副社長執行役員 チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)、チーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー(CISO)、知的財産担当 水山正重氏に詳しい話を聞く機会を得た。

■SDV時代に待ったなし:デバイス仮想化技術

SDV開発において重要なキーワードとして共通化・標準化・オープン化がある。ハードにしろソフトにしろ、最低でもインターフェイス部分を共通化してモジュールやコンポーネントの独立性を高める必要があるからだ。

とはいえ、各社が開発してきた製品やソフトウェアをすべて共通規格で作り直す、書き直すのは現実的ではない。そこで注目される技術が「仮想化」である。パナソニックグループは家電や携帯電話の開発において古くからデバイスの仮想化技術にも取り組んでいた。パナソニックオートモーティブシステムズ(PAS)も2018年から自動車の電装品やECU、カーナビに関して仮想化技術の導入を提案している。

現在はSDV開発に関連して、IVI、コックピット周辺のシステムおよびコンポーネントを中心にデバイスの仮想化アーキテクチャのひとつであるVirtIOの普及・拡大に取り組んでいる。

一方で、自動車業界もEV・SDVによる変革期にあり、ケイレツやOEMサプライチェーンを超えた、部品・コンポーネントの標準化、プラットフォームの共通化に取り組む必要がある。モデルベース開発、モジュール化による疎結合システム。これらによって設計・開発スピードを上げないと、グローバル市場での競争力を発揮できない。こういった業界の動きは、ホンダ・日産による主要部品やOSの共通化、JasParによる共通APIの議論にも現れている。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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