ヒストリックカーで文化継承と人材育成するトヨタ…オートモビルカウンシル2026

トヨタ・パブリカスポーツ(オートモビルカウンシル2026)
トヨタ・パブリカスポーツ(オートモビルカウンシル2026)全 11 枚

トヨタ自動車は、4月10日から12日までの3日間、幕張メッセで開催されるオートモビルカウンシル2026に出展した。今回の出展では、旧車ファンが集う同イベントを通じて、クルマ文化の継承と発展を広く訴求する狙いだ。出展の全体コンセプトは「トヨタのスポーツカーの歩み」。

【画像全11枚】

初日の10日にはトヨタ博物館の榊原康裕館長が展示内容をプレゼンテーションした。「トヨタ自動車は2025年に、トヨタのヘリテージ活動の総称として『TOYOTA CLASSIC』を掲げた。車文化に触れる場作りや、ヘリテージカーの保存・継承、そしてヘリテージパーツの開発・販売、レストアを通した人材育成、技術とノウハウの継承という活動をしている」。

◆展示車両の解説

●トヨタ パブリカスポーツ(レプリカ)

「トヨタ『パブリカスポーツ』はまさにトヨタのスポーツカーの開発の始まり」と榊原館長は言う。軽量構造や先進的な設計思想が特徴のパブリカスポーツは、1962年の第9回全日本自動車ショーに出展されたプロトタイプだが、展示車両は有志の手によって復刻されたレプリカになる。「開発者の長谷川達夫さんが航空機技術を織り込んだ車で、そのレプリカを2007年から5年間かけて作った。後世に車文化を伝えるシンボルということで展示した」。

●トヨタ スポーツ800 UP15型

トヨタ『スポーツ800』UP15型は、1965年に登場した大衆向けスポーツカーだ。パブリカスポーツの流れを受け継ぎ、空気力学を重視した機能的なスタイルを採用した。展示車両はレストアされた個体。榊原館長はレストアの狙いについて、「グローバル生産推進センターで各工場の生産現場から20名ほどを集めて、人材育成のためにレストアした。ものづくりの心を感じて、技術の応用力を磨いて人間力を養う。レストア研修で得た気づきや成長を、20名がそれぞれ各職場に持ち帰って、もっといい車作りにつなげる」と説明する。

トヨタ・スポーツ800(オートモビルカウンシル2026)トヨタ・スポーツ800(オートモビルカウンシル2026)

●トヨタ 2000GT MF10型(後期型)

トヨタ『2000GT』MF10型は、日本車の技術力とブランド価値を世界に示した。榊原館長は「1967年に登場した2000GTは世界に挑戦した車だ」と述べる。「どういう場で挑戦をしたら世界に認められるのか。選んだ場が、1966年の国際自動車連盟公式のスピードトライアルで、結果として3つの世界記録と13個の国際記録を作った」。なお展示車は後期型の69年型。

●トヨタ スプリンタートレノ AE86型

トヨタ『スプリンター・トレノ』AE86型は、軽量FRレイアウトを採用したコンパクトスポーツだ。現在でも高い人気を持つ。展示車両はGRガレージ水戸けやき台がレストアした個体。6月から発売される4GEエンジンのシリンダーヘッドやシリンダーブロック、現在販売中のヘリテージパーツを使ってレストアした。

トヨタ・スプリンター・トレノ(オートモビルカウンシル2026)トヨタ・スプリンター・トレノ(オートモビルカウンシル2026)

●トヨタ スープラ JZA80型

トヨタ『スープラ』JZA80型は、高性能直列6気筒エンジンを搭載したスポーツカーだ。高い走行性能とチューニングポテンシャルで知られ、国内外で根強い人気がある。しかし榊原館長は「これまでのヘリテージパーツは、走る、曲がる、止まるというのが中心だったが、ユーザーは内装もいい状態で乗りたいと思う」と指摘する。そこに応えたのが今回出展したA80スープラの内装部品だと言う。「小物部品はこれまでもやってきたが、今回はインパネインスルメントパネルという大物もヘリテージパーツとして取り付けた」。

●レクサス LFA

トヨタの技術力を結集したスーパーカーがレクサス『LFA』だ。カーボン素材を活用した軽量高剛性ボディや、高回転型エンジンなど、先進技術を投入したモデルとして開発された。今回の展示では、トヨタのヘリテージだけでなく、現代の高性能車開発の到達点を示す役割を担う。榊原館長によると「LFAはヘリテージパーツのプロジェクトではないが、部品は今、現段階で全部供給している。今後も続けていきたいという思いを示すために置いた」という。

《高木啓》

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