ロールス・ロイス、究極のコーチビルド第1弾「ナイチンゲール」発表…全長5.76mのオープンEV

ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」
ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」全 15 枚

ロールス・ロイス・モーター・カーズは4月14日、英国グッドウッドにて「コーチビルド・コレクション」の第一弾モデル「プロジェクト・ナイチンゲール」を発表した。

【画像】ロールスロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」

「ナイチンゲール」の名は、フランス語で夜鳴き鳥を意味する「ル・ロシニョール」に由来する。これは共同創設者ヘンリー・ロイスの冬の別荘があったコート・ダジュール近くに住むデザイナーとエンジニアの家にちなんだものだ。

ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」

この特別な2シーター・オープントップモデルは、完全電動パワートレインを搭載し、ロールス・ロイス独自のアルミニウム製スペースフレーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」を採用する。世界限定100台がすべてグッドウッドの本拠地で手作業によりコーチビルドされ、2028年より納車が開始される予定だ。

■1920年代の実験車「EX」シリーズから着想

デザインの着想源は、1920年代にロールス・ロイスが製作した実験車「EX」モデルだ。特に1928年製の「16EX」と「17EX」が重要な参考となっている。これらは2台の『ファントム』のシャシーに軽量アルミ製ボディを組み合わせ、時速90マイル(約145km/h)超を記録した大胆なトーピード形状の車両だった。

アール・デコ後期のストリームライン・モダンの原則にも着想を得ており、装飾よりも正確なラインと途切れのないフォルムを重視している。コーチビルドのデザイナーたちはこの歴史的背景から、「力強い直線から優雅な曲線への移ろい」「滑らかに繋がる中央ライン」「翼のような躍動感」という3つのデザイン原則を導き出した。

■全長5.76mの堂々としたボディ

ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」

全長5.76mのボディはロールス・ロイスを代表するサルーンのファントムとほぼ同じ長さだ。完全電動パワートレインの採用により大型の冷却用吸気口が不要となり、フロント・ウイングとパンテオン・グリルの間に広く途切れのない面を実現した。

幅約1mのグリルはステンレススチール製の塊から彫り出されたような存在感を持ち、24本のバーが刻まれている。ヘッドライト下端からテールランプまで車体全長にわたるポリッシュ仕上げのステンレススチールの帯が、デザインを際立たせる。

リアには「エアロ・アフターデッキ」と呼ばれるカーボンファイバー製の一体成形リア・ディフューザーを採用。排気管が不要な完全電動パワートレインにより実現したもので、スポイラーを追加することなく高速走行時の安定性を確保している。ホイールは24インチで、水面下から見たヨットのプロペラに着想を得たデザインだ。

■インテリアはナイチンゲールの鳴き声から着想

ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」ロールス・ロイス「プロジェクト・ナイチンゲール」

開発中の試乗でデザイナーたちが鳥のさえずりが鮮明に聞こえることに気づいたことから、ナイチンゲールの鳴き声の音波パターンを分析し、インテリアデザインに反映した。

その結果生まれたのが「スターライト・ブリーズ・スイート」だ。微妙に異なる3つのサイズの1万500個の星で構成された流れるような照明で、ナイチンゲールの歌声が持つ穏やかな風の動きにちなんで名付けられた。この照明は「ホースシュー」と呼ばれる彫刻的なインテリア形状に組み込まれ、乗員を包み込む建築的なデザインとなっている。

■招待制で提供、2026年夏よりテスト開始

プロジェクト・ナイチンゲールおよびコーチビルド・コレクションは招待制で提供される。購入者は数年にわたるプライベート・イベントや車の創造的・技術的な形成過程に触れるプログラムに参加できる。

2026年夏よりグローバル・テストおよび検証プログラムを開始する予定で、技術的な詳細は順次公開される。

ロールス・ロイス・モーター・カーズのクリス・ブラウンリッジCEOは「コーチビルドによる完全なデザインの自由、力強く静粛な完全電動パワートレイン、そしてこの技術だけが実現できる比類なきオープントップのドライビング体験という、これまでブランドとして共存しなかった3つの要素を融合させた」と述べている。

《森脇稔》

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