マツダから初代『ルーチェ』が発売されたのは1966年8月。前年65年の「第12回東京モーターショー」に展示されたプロトタイプがほぼそのままに市販化された。ただし63年の同ショーでもプロトタイプが展示されたが、65年のプロトタイプとはまったく異なっていた。
ちなみにいずれのプロトタイプもカロッツェリア・ベルトーネのものだったが、市販化されたルーチェはベルトーネ在籍当時のG・ジウジアーロが手がけたもので、氏の書籍などで、giugiaroのサイン入りのレンダリングを見ることができる。
マツダ・ルーチェ(初代)当時のカタログ
ただし2022年に発行された「マツダ百年史・図鑑編」のルーチェの紹介文には「流麗なデザインはイタリアのベルトーネ社に依頼したものをベースに、東洋工業(注:現マツダ)の若手デザイナーたちが完成させた」となっている。
実車は当時の『ファミリア』の上級車として登場。とはいえさすがに他の日本車とは一線を画した優雅な仕上がり。フラットなエンジンフードと薄いアンダーボディと、曲面ガラスを用いた細いピラーのグリーンハウスとの組み合わせは、ほぼ同世代のいすゞ『117クーペ』に通じる作風であり、4ドアセダンながら何ともエレガントに見えたものだった。
マツダ・ルーチェ(初代)当時のカタログ搭載エンジンには当時の1.5リットルクラスでは唯一のSOHC方式のアルミ合金製、5ベアリング・クランクシャフトで78psを発生。またストロンバーグタイプツインキャブで86ps/12.0kg-mを発生する高性能モデルのSS、100psを発生する1800なども用意された。SSはSS 1/4マイル19.0秒、最高速度160km/hで“スポーティサルーン”と謳っていた。




