ヤマハ発動機と中部電力ミライズは15日、「カーボンニュートラルに向けたパートナーシップ協定」を締結した。
【画像】「カーボンニュートラルに向けたパートナーシップ協定」の概要図
ヤマハ発動機は2035年までにグループ会社を含む各製造拠点でのカーボンニュートラル(スコープ1・2)達成を目指しており、本協定はその実現に向けた両社の連携を強化するものだ。
両社はこれまでも、鋳造工程における金型予熱方式のガスバーナーから赤外線ヒーターへの転換や、オフサイト型フィジカルPPAサービス、静岡県産CO2フリー電気「静岡Greenでんき」の活用などを通じて温室効果ガス削減に取り組んできた。
「カーボンニュートラルに向けたパートナーシップ協定」の概要図
◆水素製造コスト抑制の共同実証
本協定に基づく主な取り組みの一つが、水素を活用したアルミ合金の溶解・鋳造部品の熱処理に関する技術開発・検証に合わせた共同実証だ。
2026年6月(予定)から、両社が中部電力と連携し、水素製造コストを抑制するためのエネルギーマネジメントに関する共同実証を行う。太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電状況や工場での水素需要動向に応じて、蓄電設備や水素貯蔵設備の稼働を調整し、経済性を踏まえた水素発生装置の最適運用を検討する。
◆サプライヤーの余剰電力を活用する「遠州脱炭素プロジェクト」
もう一つの柱が「遠州脱炭素プロジェクト」だ。遠州地域(静岡県西部)の企業が連携し、太陽光発電の導入拡大と余剰電力の相互融通によって地域全体の脱炭素化を目指す取り組みで、ヤマハ発動機の再生可能エネルギー比率向上とサプライチェーンの脱炭素化を図る。
具体的には、ヤマハ発動機のサプライヤーである遠州トラック、古山精機、A.I.Sの3社に設置する太陽光発電設備の余剰電力を、2027年4月(予定)から順次、中部電力ミライズがヤマハ発動機に供給する。活用する余剰電力は年間で約132万kWhとなる見込みだ。サプライヤーの太陽光発電余剰電力を活用するのはヤマハ発動機として初の取り組みとなる。
両社は今後、サプライヤー各社への同プロジェクトの拡大を目指す。
◆工場の化石燃料削減も推進
さらに両社は、工場内における化石燃料使用量削減のポテンシャルの可視化や、カーボンニュートラルに向けたロードマップの具体化も進める。製造プロセスにおける加熱方式の電化など、中部電力ミライズが提供する開発一体型ソリューションを活用し、温室効果ガス排出量(スコープ1)の削減にも取り組む方針だ。




