名機645ccVツインが最新クロスオーバーとして復活! スズキ『SV-7GX』の足つき&装備を「鈴鹿8耐」でチェック!!

青木タカオ氏がスズキ SV-7GXの足つき&ライポジをチェック!(鈴鹿8耐2026)
青木タカオ氏がスズキ SV-7GXの足つき&ライポジをチェック!(鈴鹿8耐2026)全 28 枚

7月3日~5日に開催された「鈴鹿8耐」(2026 FIM 世界耐久選手権“コカコーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第47回大会)。その楽しみはレースだけではない。スズキブースには、新型クロスオーバーモデル『SV-7GX』が展示され、多くの来場者が実際にまたがり、そのライドフィールを想像しながらポジションや足つき性を確かめていた。

【詳細画像】「鈴鹿8耐2026」に展示されたスズキ SV-7GX

もちろん、筆者(青木タカオ)も早速またがってみた。第一印象は、「想像以上に乗りやすそう!」のひと言に尽きる。

クロスオーバーモデルらしく、上半身が自然に起きるアップライトなライディングポジションで、リラックスできる。ハンドルはライダー側へ適度に引き寄せられ、肩や腕に余計な力が入らない。長距離ツーリングでも、疲労を感じにくそうだ。

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

さらに印象的だったのが、足つき性に優れることだ。前方をスリムに絞り込んだシートは足を下ろしやすく、着座面には十分なクッション厚が確保されている。795mmというシート高以上に足つき性がよく感じられ、身長176cm、体重65kgの筆者なら安心して車体を支えることができた。

またがっただけで、「街乗りが楽しく、ワインディングも気持ちいい。そしてロングツーリングではさらに真価を発揮しそうだ」と期待が膨らむ。そんな懐の深さを感じさせる一台だ。

青木タカオ氏とスズキ SV-7GX青木タカオ氏とスズキ SV-7GXスズキ SV-7GXの足つきスズキ SV-7GXの足つき

◆ツアラーの快適性とスポーツ性能を高次元で融合

今回、またがることができた車両は「パールブリリアントホワイト×メタリックトリトンブルー」の車体色。先行発売されている海外仕様では、ベーシックかつファッション性を兼ね備えた「パールマットグレージュ」と、スタンダードな「グラススパークルブラック」が設定され、全3色がラインアップされる。

『SV650』の軽快なハンドリングと、『Vストローム650』が培ってきた快適性や防風性を融合させた、まさに“いいとこ取り”の一台だと感じた。

SV-7GXは昨秋の「EICMA2025(ミラノショー)」で世界初公開され、日本では大阪・東京モーターサイクルショー2026で初お披露目。国内外で大きな注目を集めた。

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

最大のトピックは、惜しまれながら生産終了となったSV650やVストローム650を支えた645cc 90度Vツインエンジンの復活だ。長年、多くのライダーを魅了してきた名機が、ユーロ5+規制に適合しながら、最新クロスオーバーモデルの心臓部としてよみがえる。

低回転では心地よい鼓動感を刻み、アクセルを開ければ豊かなトルクで力強いトラクションを生み出す。最高出力73psという数値だけでは語り尽くせない味わいがあり、ライダーの右手に忠実に応える扱いやすさこそ、このV型2気筒エンジンが長年愛され続けてきた理由だ。

担当者に話を聞くと、「電子制御スロットルの採用によりレスポンスはさらに洗練され、街中での扱いやすさから、ワインディングでのスポーティーな走りまで実現されている」と、完成度の高さに胸を張る。

◆シャシー、足回り、燃費、長距離ライドに安心感

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

足まわりはフロントにΦ41mmテレスコピックフォーク、リアにはリンク式モノショック(7段階プリロード調整・129mmトラベル)を採用。

スタイリングテーマは「Bold, Refined and Sporty(大胆・洗練・スポーティ)」。『GSX-S1000GX』を彷彿とさせる精悍なフロントマスクと、SVシリーズらしいスリムで扱いやすいシルエットを高次元で両立している。

フレームはSV650譲りのスチール製トレリスフレームを再設計。剛性バランスを最適化しながら低重心化を図り、軽快なハンドリングと高い安定性を実現した。

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

ハンドルはSV650比で17mm高く、24mm手前へ配置。厚みを増したシートとの組み合わせにより、自然とリラックスできるライディングポジションとしている。

前後17インチホイールは、市街地での軽快な取り回しからコーナリングを楽しむスポーティーな走りまで幅広く対応。17.4リットルの燃料タンクは、計算上では約410kmを超える十分な航続距離を確保し、長距離ライドでも安心感をもたらしてくれる。

◆最新電子制御でもっと快適に

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

最新の「スズキ・インテリジェント・ライド・システム(S.I.R.S.)」を搭載。なかでも注目は標準装備となる双方向クイックシフトシステムだ。

クラッチ操作なしでシフトアップ&ダウンが行え、市街地ではスムーズに、ロングツーリングでは左手の疲労を大幅に軽減してくれる。

さらに、出力特性を3種から選べるスズキドライブモードセレクター(SDMS)やトラクションコントロールを採用。これらの電子制御はライダーの楽しさを奪うものではなく、煩わしさや不安を取り除き、ライディングそのものに集中させてくれる頼もしい存在だ。

スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)スズキ SV-7GX(鈴鹿8耐2026)

灯火器類はすべてLED化され、GSX-S1000GX譲りのデュアルプロジェクターLEDヘッドライトが精悍な表情を演出。コックピットには4.2インチTFTフルカラーディスプレイを採用し、「Suzuki Ride Connect+」に対応。スマートフォンと連携すればターンバイターンナビゲーションや各種通知、天気・交通情報、走行ログの管理なども利用できる。さらにUSB Type-C給電ポートも備え、ツーリングでの使い勝手を高めている。

名機645cc 90度Vツインを受け継ぎながら、最新の電子制御とツーリング性能を高い次元で融合させたSV-7GX。街乗りからワインディング、ロングツーリングまでオールマイティにこなす一台として、多くのライダーを魅了するに違いないと、確信した。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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