メルセデス・ベンツ日本が新型『CLA』のEVバージョン(CLA with EQ Technology:CLA EQ)の日本での発売を正式に発表した。この発表に伴い、投入された新技術の記者説明会が開催された。「次世代メルセデスベンツの幕開け」を謳う新型CLAには、どんな特徴があるのだろうか。
◆800V+48V・2速モーターで高効率
CLAは、2023年の「IAAモビリティ」で発表された次世代EVのコンセプトモデル『CLA Concept』を市販車として完成させたものだ。CLA Conceptの源流は2022年に公開された『VISION EQXX』と言われている。VISION EQXXで培われた技術が多数投入され、MMAプラットフォームに800Vテクノロジーの投入。環境に配慮した内外装の素材、塗装も話題となった。
コンセプトモデルながら、2023年の発表時点で市販が明言され、ほぼ計画通り2025年に市販がスタート。日本は2026年7月29日に正式販売が発表され、先行予約がスタートしている。

CLA EQのEVとしての特徴は、駆動系に800Vアーキテクチャ採用と補器系の一部に48Vテクノロジーを挙げることができる。駆動系は800Vだが、ブレーキやステアリングの制御、熱マネジメントなどにDC/DCコンバーターから降圧された48V電源が利用されている。
ブレーキやステアリングのアクチュエーターを48Vにすると、12Vで動作させるより消費電流・発熱を抑えることができ効率がアップする。また同じ電力ならケーブルを細くすることもでき、ハーネスやコネクタの軽量化にもつながる。
高電圧化の特徴はメインの駆動系電源にもいえる。現在多くのEVは300~400Vだが、800Vシステムは配線損失を抑え、高効率な充電・駆動を実現している。
◆回生ブレーキと空力で航続距離は771km

効率化のポイントはEDUと呼ばれるドライブユニットにもある。日本に導入されるCLA EQは後輪駆動の2WDになるが、リアのEDUには変速ギアが搭載されている。一般的に高速クルージングでの電費が悪化しやすいと言われているEVだが、変速ギアを設けることで高速走行時のエネルギー効率を改善する。2速ギアは110km/hを目安に切り替えられる。
電動車の場合、空力も電費改善や効率アップの重要な要素だ。CLA EQのCD値は0.21を誇る。空調システムは空冷・水冷式ヒートポンプを採用。回生ブレーキシステムは、ペダル操作とも連動し、車両の状態やペダル操作に応じて最適な回生ブレーキの利用、フットブレーキへの制御介入を行い、ブレーキパッドの摩耗を最小限にする。
CLA EQでは、永久磁石式の高効率モーター、800Vシステムおよび48Vシステム、走行状況に応じた回生ブレーキ制御、空力特性などにより、WLTCモード(国交省)で航続距離771kmを実現。電力消費率は132Wh/kmだ。CLA EQのバッテリー容量85.5kWhとWLTC航続距離771kmから単純計算すると、約9.0km/kWhの電費となる(メーカー公表の電力消費率とは算出方法が異なる)。
◆乗員とバッテリーをいかに守るか

安全性もメルセデスベンツがこだわるポイントのひとつだ。新型CLAにはEVモデルとエンジンを搭載したハイブリッドモデルが存在し、バッテリー保護などでボディ構造は微妙に異なるが、安全性、ボディ剛性についてはどちらも同じレベルを実現しているという。



