民事再生中のEVモーターズ・ジャパン、EVバス事業をイクヨに譲渡

・イクヨはEVモーターズ・ジャパンのEVバス事業を譲り受けることを取締役会で決議した。

・譲受により車両制御技術・自動運転システム統合ノウハウ・大容量蓄電池技術を獲得し、次世代モビリティ事業を強化する。

・譲渡実行は2026年11月頃を予定しており、裁判所による民事再生手続きの許可が前提となる。

大阪・関西万博賓客輸送用EVマイクロバス(協賛車両)
大阪・関西万博賓客輸送用EVマイクロバス(協賛車両)全 1 枚

自動車部品メーカーのイクヨは8月4日、取締役会において、電気自動車メーカーのEVモーターズ・ジャパンが手がける「EVバス事業」を譲り受けることを決議したと発表した。

■譲受の背景と目的

イクヨは、電動化や自動運転技術の進展、脱炭素(GX)社会への対応を中長期的な成長戦略に掲げている。

今回の事業譲受により、EVモーターズ・ジャパンが培ってきた車両制御技術や、外部の自動運転システムを自社車両に統合するシステムインテグレーションのノウハウを獲得する。これにより、次世代モビリティ向けの自動運転プラットフォーム開発を加速させる方針だ。

また、同社が持つ大容量蓄電池などの環境製品や高効率な電力制御技術を取り込み、エネルギーマネジメント事業の拡大と新たな収益軸の確立も目指す。

一方、EVモーターズ・ジャパンで課題となっていた品質保証・管理体制やガバナンスについては、イクヨが製造業として長年培ってきた品質管理プロセスやサプライヤー統制、経営ガバナンス体制を注入・刷新する。

■譲受対象事業の業績推移

EVバス事業の業績は、売上高が2023年12月期に44億7000万円、2024年12月期に80億0900万円と拡大したが、2025年12月期は27億1400万円に落ち込んだ。営業利益は2024年12月期から赤字に転落し、2025年12月期は26億9000万円の損失を計上している。

譲受対象となる資産は、土地・建物・機械・設備などEVバス事業に関連するものとなる。また、同社が販売済みのEVバスの製品保証も承継する予定だ。負債は譲受対象に含まれない。

譲受価額は、民事再生手続きにおける裁判所の許可後に公表される。

■今後のスケジュール

契約締結は2026年8月10日を予定しており、譲渡の実行は同年11月頃を見込む。本事業譲受はEVモーターズ・ジャパンの民事再生手続きにおける裁判所の許可を前提としており、許可が得られ次第、2027年3月期の連結業績への影響とあわせて改めて公表するとしている。

《森脇稔》

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