ヤマハ発動機のグループ会社であるヤマハモーターエンジニアリング(YEC)は、ベビーカーメーカーの五十畑工業と共同で「避難車兼用電動アシストお散歩カー"てくてくスワニー"」を開発した。9月から受注を開始する。
【画像】YECと五十畑工業が開発した「電動アシストお散歩カー」
7月下旬、神奈川県横浜市保土ヶ谷区の認可保育園「ゆめの樹保育園ほどがや」で最終試作品の試走が行われた。園児の乗車を想定し、約70kgの重りを搭載したカートで園前の急坂を走行。試走した女性保育士は「自分の体と一体になって動いてくれて、今までの10%くらいの力で動かすことができた。足腰の疲労がかなり軽減しそう」と話した。
保育現場では、子どもたちを乗せた手動のお散歩カーを保育士が自力で押して移動させており、特に坂道での操作は大きな身体的負担となっていた。
五十畑工業のお散歩カーに搭載された電動アシストユニット
YECはこれまで消防業界向けに電動アシストホースカーを開発してきた実績を持つ。YEC事業企画推進部の光主侑一郎さんは「社会インフラを支える人たちの困りごとを解決したいという想いで活用先を検討する中、人手不足が深刻化し業務負荷の軽減が求められている保育業界に注目した」と語る。
今回の製品開発では、保育現場で働く誰もが簡単に操作できることを重視した。2年半にわたって保育士へのヒアリングを重ね、試作車を6台製作してブラッシュアップを繰り返した。
試作品の評価に協力した同園の佐々木真由美施設長は「保育園に何度も足を運んでいただき、私たちの声をしっかりとくみ取った製品を作っていただけた。使い勝手だけでなく、保育士や子どもたちの安心・安全にも配慮されていると感じている」とコメントした。
五十畑工業の五十畑勝通氏、ゆめの樹保育園ほどがやの佐々木真由美施設長、ヤマハモーターエンジニアリングの光主侑一郎氏五十畑工業はかつて電動お散歩カーを販売していた経緯があり、10年ぶりの再販に向けてYECとの協業を実現した。正式名称は「避難車兼用電動アシストお散歩カー“てくてくスワニー”」で、製品は災害時の避難車としても使用できる仕様となっている。




