中古車市場で、これまで「値段がつきにくい」と考えられてきた低年式車や多走行車の価値に変化が起きている。
MOTAが約150万件の査定データを分析したところ、2026年6月は12~15年落ちの平均査定額が前年同月比26.2%上昇した。さらに16年落ち以上では、査定額が10万円以上となった割合が前年同月から10.8ポイント増えた。
では、これはMOTAのサービス周辺だけで起きている現象なのか。ほかの中古車関連データを調べると、低年式車の「底値」が切り上がっていることを示す動きが複数確認できる。
◆16年落ちでも「10万円以上」が65%
MOTAの調査は、一括査定サービス「MOTA車買取」に申し込みがあった修復歴なしの車両約150万件を対象とする。集計期間は2023年6月から2026年6月までだ。
2026年6月に査定額が10万円以上となった割合は、9~11年落ちが95.6%で前年同月から2.7ポイント増、12~15年落ちが75.4%で9.0ポイント増だった。16年落ち以上では54.2%から65.0%へ10.8ポイント増えた。
平均査定額でも変化が表れた。12~15年落ちは約26万円から約33万円となり、前年同月比26.2%上昇した。0~2年落ちの上昇率は2.1%で、古い車の伸びが大きい。
走行距離でも同じ傾向がある。2025年7月から2026年6月までの各月の前年同月比を平均すると、走行距離2万km以内の平均査定額は1.0%低下した。いっぽう、12万km超は7.1%上昇。2万km超から12万kmまでについても、走行距離が長くなるほど上昇率が高くなる傾向が出た。
車種別でも広がりがある。経過10年以上で十分な査定件数がある146車種を比較すると、141車種、約97%で2026年4~6月の平均査定額が前年同期を上回った。日産『ノート』は64.1%、ホンダ『フリード』は63.5%、同『フィット』は59.2%、同『ステップワゴン』は56.6%上昇した。
ただし、MOTAが集計した「査定額」は買取店が提示した金額であり、実際の成約価格ではない。同社も、このデータだけで中古車市場全体の動向を示すものではないとしている。



