ダイハツ工業は10月13日に開幕した「ジャパンモビリティショービズウィーク2026」で、「アンモニア/水素混焼エンジン」の実機を初公開した。エネルギー密度が比較的高いアンモニアを燃料とすることで、カーボンニュートラル燃料の選択肢を広げる。軽自動車向けのエンジンとして、2030年代の実用化をめざしているという。
◆水素の運搬媒体としても期待されるアンモニア

アンモニアは燃焼してもCO2を排出しないことから、水素と同様に次世代の脱炭素燃料として注目されている。また、アンモニアは液化が容易でエネルギー密度が比較的高いとされており、水素の運搬媒体としても期待されている。
アンモニア(NH3)は水素(H2)と窒素(N)からできており、プラズマリアクターや触媒で改質することで水素を取り出すことができる。アンモニアは燃えにくい性質があり、水素のように機密性が高く厳重なタンクを必要とせず、液体として運ぶことができるので、より運搬に適しているとされる。
ただ、この燃えにくいという性質のままではエンジンを動かす燃料としては不十分だ。そこでアンモニアの一部を改質して気体の水素にし、いっしょに燃やす(混焼する)ことで安定した燃焼を実現し、航続距離の確保もはかる。
◆既存エンジンほぼそのまま、気になる匂いは

エンジンの構造そのものは、既存のガソリンエンジンとほぼ同じだという。公開されたアンモニア/水素混焼エンジンでは、660ccの軽自動車用エンジンの上部に、アンモニアから水素へ改質するためのプラズマリアクタ改質器、触媒改質器が取り付けられていた。エンジンの大きさ自体も、既存のものとさほど変わらないのが特徴だ。
実用化に際してはシリーズハイブリッドと組み合わせることも検討しているという。エンジンは発電のみに使用し、走行には電力を使ってのモーター走行とすることで、効率的な燃焼を継続的におこなうことができるからだ。



