天国のトヨタと地獄の日産!? 春闘にも各社の事情が反映

自動車 ビジネス 企業動向

小型車「ヴィッツ」の販売好調でトヨタ自動車が快走、かたや借金返済に青色吐息の日産自動車…。自動車産業の状況を「依然として自動車の売れ行きは低迷しており…」とひとことでいってみても、ふたをあけてみれば自動車メーカー各社が置かれている状況にはかなりの差がある。

来年の自動車春闘ではこのメーカー間の差がくっきりとあらわれそうだ。賃上げでは横ならびの統一要求をしてきた自動車メーカー組合も、来年は各組合ごとに別々の要求を出すことになりそう。というのも、自動車メーカー労組の上部団体である自動車総連が、来年は横並び要求しない方針を決めたからだ。

経営環境が各メーカーごとにあまりにも異なるため、平均値的な統一額要求は実態にそぐわなくなっている。メーカー2社が初めてベースアップゼロとなった今年の春闘で組合側はそうした厳しい現実をいやがうえにもみせつけられ、戦略を転換せざるをえなくなったといえる。

「来年は賃下げも辞さない」と経営者団体が早くも先制攻撃をしかけるなか、自動車メーカーの春闘は例年になく”各社各様”の展開となりそうだ。

《編集部》

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