【日産『ティーノ・ハイブリッド』 Vol. 6】315万円は得かソンか?

自動車 ニューモデル 新型車
【日産『ティーノ・ハイブリッド』 Vol. 6】315万円は得かソンか?
【日産『ティーノ・ハイブリッド』 Vol. 6】315万円は得かソンか? 全 2 枚 拡大写真

「社会全体のガソリン消費量を抑えるべく」「走行距離の多い、大きなクルマをハイブリッド化」したという『ティーノ・ハイブリッド』。とはいえ、その普及にはやはり価格が大いに影響することはもちろんである。

その価格は、なんと315万円。ただし、購入に際しては行政からの助成金で最高で50万円安くなるので、実際の購入価格は265万円(その他、所得税、自動車税の合計で最高28万円減税される)ということになる。

「この価格でも、収益スレスレの値段なんですよ」(前出・前田氏)とのことだが、それでも『ティーノ』の上級グレード(2リットル)より60万円近く高いことになる。となれば、よほど「実用燃費」がよくなければ、購入してもなかなか「モトが取れない」ことになる。

今回の試乗会は限られた時間で走っただけなので、はたして実用燃費がどのくらいかは確かめられなかったが、日産のスタッフの話では「町中・高速ともリットル16kmは行きます」とのことだった。

ところが、『ベストカー』誌が4月26日号で行っている実測テストによれば、『ティーノ・ハイブリッド』の実測燃費は10.64km/リットルで、同じ条件で走った『ティーノ2.0リットル』の実測燃費9.51km/リットルと大差のない結果に終わっている。このデータを信じるなら、年間1万km走行したとしても、ハイブリッド仕様にすることで節約できる燃料は約100リットル、金額にして約1万円程度。これでは「ハイブリッドを買うメリットはどこにあるのか?」と首をかしげたくなってしまう。

とはいえ、このテストデータは、一般道+高速道路を約40km、箱根の山道を20km走ってのものだというから、ハイブリッドのメリットが発揮できる都市部の走行モードが少なく、データとしてはかなり「キツいもの」であることは事実だ。果たして『ティーノ・ハイブリッド』は本当にトクなのか? その答えは、残念ながら、より徹底した実測燃費テストを行ってみないとわからない。

《》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
  2. 人気のゴミ収集車モチーフも、車好きキッズ向けスニーカー「IFME のりものシリーズ」新登場
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る