キャデラック『ナイトビジョン』の性能を分析する!
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レイセオン・システムズ社(アメリカ)の赤外線サーマルイメージング、つまり対象物の放射する遠赤外線エネルギーを画像化する技術を、同社とGMが協同でキャデラック用として実用開発を行なった。軍事用途ではすでに製品化されていたが、クルマへの適用は2000年型『ドゥビル』が世界で初めて。「先端技術」をテーマにブランドイメージを高めるキャデラックならではの技術だ。
ナイトビジョンによる視認可能距離は、条件によっても異なるが、通常のヘッドライトと比較し、ロービーム到達距離の3〜5倍、ハイビーム到達時の2倍に達する。また赤外線と可視光線で波長が違うので、対向車のヘッドライトとのハレーションが発生しない。
画像表示にはヘッドアップディスプレイを採用し、運転席からは画像がエンジンフードの先端の位置に見える。そのため視線移動がほとんどなく、またハンドルから手を放さずに画像を見ることが可能である。
現在は車両一体組み込みのシステムであり、メーカー・オプションとして設定されている。また現時点ではドライバー支援システムであり、自動制御装置ではないが、もちろんその方面への発展も可能だろう。
《高木啓》