【ホンダF1ストーキング】残念、残念、残念ばかりのBARホンダ
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本田技術研究所の保坂武文マネージング・ダイレクターも「あれだけいい位置からスタートできて、全てが順調だっただけに、リタイヤは残念だ」と悔しがる。トラブルについては「ファクトリーに戻って分析しないと原因はわからないが、エンジンに燃料を供給する圧力が急激に低下して、マシンが止まってしまった」と説明する。
チームメイトのリカルド・ゾンタは、17番グリッドからの出走。前回のビルヌーブを思わせるような素晴らしいロケットスタートで、1周目に11位までポジションを上げる。予定した通りの2回のピット作業も順調に終え、その後はラップタイムをどんどん縮めていく。終盤は8位まで上がってミカ・サロ(ザウバー)を最後は1周1秒のペースで猛追、抜くことはできずにチェッカーを受けたものの、安定したレース運びで今季4度目の完走を果たした。
保坂マネージング・ダイレクターは「セッティングが決まらないという問題を抱えながら、終盤にはタイムを上げて攻めの走りに徹していた」と評価する。リカルド自身は「スタートが決まった。2セット目のタイヤが合わずペースが落ちたが、終盤にはハンドリングが回復した。予選がもうちょっとよかったら入賞も夢ではなかったけどね」とレ−スを振り返る。
ジャック、リカルドともに、3日間を通じてエンジンに問題はなかった。HRDの西澤一俊テクニカル・ダイレクターは「次のヨーロッパGPも、今回同様RA000Eエンジンのパワー向上を狙ったバージョンを投入する」といっている。また「今週行なわれるヘレスのテストでは、ホンダ側からのアイデアに基づいたシャシーパーツを初めて試す」といい、今後いっそうBARとの協力が密接になる予定だ。
《高木啓》