クルマから大容量データ受送信……ITS実用化にはずみをつける新技術

自動車 テクノロジー ITS

沖電気工業は12日、走行中の車に音声、データ、画像などの情報を無線で送受信する伝送システムを開発したと発表した。郵政省(通信総合研究所)、松下通信工業、東芝と共同で開発してきたもので、道路沿いに一定間隔で基地局を設置し、そこから送信されるミリ波を使って大容量の情報のやり取りをするというもの。

現在、携帯電話、PHS、それに自動料金収受システム(ETC)などは、それぞれ別周波数の電波を使っている。これらは小さな容量のデータを送りこむことしかできないが、今回開発されたシステムでは37GHzという「ミリ波」を使い、大容量のデータのやり取りを可能とした。ミリ波は携帯電話などに使われている「マイクロ波」よりも波長が短く、光ファイバー並みの毎秒500メガビットの送受信が可能であり、これまでの通信機器には難しかった大容量データの送りこみができる。また、車載アンテナには異なる周波数を一括受信したうえ、それぞれの機器が使う周波数に振り分ける変換装置も組み込まれているので、従来の機器も併用できるし、デザイン上もスッキリするなどの特長がある。

同社では、このシステムを用いてITSの高度化を推進していく予定だ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『GT-R』をオリジナルアルミボディでカスタム、「R356」がふるさと納税の返礼品に…三重県明和町
  2. ランクル最小モデル登場!トヨタ『ランドクルーザーFJ』世界初公開、日本発売は2026年央頃に
  3. どうやって駅構内に運んだ?『クロスビー』改良新型のJR浜松駅搬入の裏側をスズキが公開
  4. 次期『Sクラス』はこの顔? メルセデスベンツ『ビジョン・アイコニック』発表…大型2ドアクーペ提案
  5. ガソリンエンジンも復活へ...ポルシェ『ケイマン』次期型、デザイン細部まで丸わかり!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る