【WRCニュージーランドラリー】実質的な「ぶっつけ本番」で真価を発するのは誰か?

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
【WRCニュージーランドラリー】実質的な「ぶっつけ本番」で真価を発するのは誰か?
【WRCニュージーランドラリー】実質的な「ぶっつけ本番」で真価を発するのは誰か? 全 4 枚 拡大写真

今回のWRC第8戦ニュージーランド、実は開催不能の危機が寸前まで迫っていた。というのも、ラリーマシンを載せた船がエンジン故障に台風回避などトラブルに見舞われ続け、現地への到着が大幅に遅れてしまったのだ。そのため、各チームとも独自のマシンテストや調整などを短縮し、今回のレースに臨むことになった。主催者側にとっては「てんてこ舞いの大騒ぎ」だが、レースを見る側にとっては楽しみが増えた。準備不足ということは、それがそのままドライバーの実力やチームワークに反映されるからだ。

【画像全4枚】

南半球のニュージーランドは今が真冬に当たる。ラリーが行われる北島は降雪こそないが、気温は0度近くまで落ち込むことが多い。それでも霜の降りた路面はまだいい。少しでも気温が上がれば、これが泥と化すからタチが悪いのだ。天候に合わせたタイヤチョイスは非常に難しく、レースを左右するほど。それだけに事前テストが重要なのだが、今回はそれが十分にできていない。いわば「ぶっつけ本番」という、ドライバー泣かせの状態でレースが始まる。

スバル、三菱、フォード、プジョーなどの各ワークスチームは、この第8戦までが2000年モデルのマシンを使い、次の第9戦からは大幅に改良された2001年モデルのマシンを使うことになる。スバル『インプレッサ』、三菱『ランサー』の新型モデル投入は来年度の第1戦からになると思われるが、搭載されるデバイスのテストは行われるはずだ。今回のレースは旧マシン最後の戦い。マシンを次に温存する必要がないということは、各ドライバーも限界ギリギリまでテクニックを使い、酷使してくるだろう。そういった意味でも非常にエキサイトしたレースになるのではないだろうか?

レースはニュージーランド最大の都市、オークランドを起点に4日間行われ、24カ所のSSが用意されている。中でも第2レグのSS12は、WRC最長の59kmというロングステージだ。熾烈な争いが起きるとしたら、距離の長いここで行われることは間違いない。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  2. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  3. マツダ、クーペコンセプトと新型『CX-5』初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  4. レクサス『IS』改良新型、新フェイスの実車を初公開…米国仕様は「F SPORT」のみ
  5. ホンダ『CR-V』にハイブリッド、日本発売に先駆けプロトタイプ公開へ…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る