3年前のリース査定が、いまこんなツケに……税金投入はないでしょう

自動車 社会 社会

アメリカの自動車メーカーの多くは1996年と97年のリース査定に失敗している。ほとんどのメーカーは3年リースを提供する際に自動車の損失価値を大きく計算し過ぎ、それがリース価格の低下につながった。リース価格が安ければリースをする人は増える。一時的にリースによって新車販売が増大したかに見えたが、リース期間を終了してみるとメーカーは多額の損失を計上している。

しかもリースを終えたクルマが大量に中古車市場に流れ込み、これが中古車の価格を下げる、という悪循環にもつながっている。特に打撃が大きいのは人気のSUV車種。このためリースを担当した銀行の多くはリース利用者に対し自動車の買い取りを勧めるのにやっきになっている。

問題はこの時期のリース価格の値下げの影響が現在にも及び、年々リース利用者が増えている、ということ。このためユーズドカー市場の低迷は今後数年続く、と予想されている。例えば90年のリース率はわずか5%だったが、99年には30%もの新車がリースされている。リースのダンピングは見かけ上の新車販売台数に役立ったが、思わぬところで大きなツケが回ってきているようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…土曜ニュースランキング
  2. 大人の秘密基地のキャンピングカー提案、「TRIP BLACK EDITION」出展へ…ジャパンモビリティショー2025
  3. 【ホンダ ADV160 試乗】彩りとわくわく感あふれる「アドベンチャー」スクーター…伊丹孝裕
  4. 日産『ムラーノ』、「プロパイロット」搭載でハンズフリー運転が可能に…米2026年モデル
  5. 【ダイハツ ムーヴキャンバス 新型試乗】「ワゴンRスマイル」と双璧をなす“癒し軽”…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る