【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 4】サブネームが語る真実

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【新風『ブルーバード・シルフィ』Vol. 4】サブネームが語る真実
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『ブルーバード・シルフィ』のターゲット・ユーザーは「40〜55歳の団塊の世代」だという。スタイリングはコンサバティブでまとまりはあるけれど、そのぶん斬新さや鋭さには欠けているともいえる。

「ユーザーの年代もあって保守的なクルマになりますから、どうしてもトンガリすぎるわけには行かないんです。それにユーザーの7割は現行モデルからの買い替えですから、クルマのキャラクターを変えすぎるわけには行かないんです」と、日産自動車商品企画本部・商品企画室の川畑好一郎さんは説明する。

だとすれば、あらたに『シルフィ』(風の精を意味する英語SYLPHからの造語)というサブネームを付けたのはなぜなのか? 同じように『キャラバン/ホーミー・エルグランド』とサブネームを与えられたクルマがいつのまにか、たんに『エルグラント』と呼ばれるようになったり、『プレーリー・リバティ』がいつのまにか『リバティ』と呼ばれている現状を考えると、サファリ・ラリー優勝などの輝かしい歴史を持つ『ブルーバード』の名称も、いずれ『シルフィ』になってしまうのか?

「シルフィの名を与えたのは、保守的とはいっても、ブルーバードの世界に新風を吹き込みたかったからです。逆にブルーバードの名前は、やはりその歴史やファンの方々の気持ちを考えて、あえて残したんですよ」と川畑さん。

ところでブルーバード・シルフィでは、栄光のグレード名「SSS」がなくなってしまった。「ブルーバード・シルフィは国内専用モデルですし、今後、このプラットフォームを用いた別のクルマ(『プリメーラ』のことか)も出ます。ですので、スポーティでとんがったキャラクターは別のクルマのほうでやっていきたいと……」と、川畑さんはおっしゃる。

ブルーバード・シルフィは、環境エンジンで「技術の日産」のイメージを回復した一方、SSSが消滅して「ひとつの時代に自ら幕を引いた」、という気がしてならないのは、たんに記者が『510型ブルーバード』ファンだからだろうか。

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