自動車のクレーム隠しに揺れる三菱自動車、テレビの発火に揺れる三菱電機、そして今度は三菱重工業の製造する純国産ヘリコプターに製造工程上の欠陥があり、一歩間違えたら乗員が死亡するという重大なケースが明らかになった。
これは三菱重工業が独自開発し、昨年の秋から販売を開始した純国産のヘリコプター『MH2000A』のうち、千葉県のエクセル航空に納入されていた2機で、エンジンのタービン部分のカバーに製造工程で作業の欠落があり、強度不足になっていたことが18日の定期点検で明らかにされた。
このカバーはエンジンのタービン部分が破壊された際、客室内にその破片が飛びこむのを防止するために設置されているが、そのカバー自体の強度が足らず、役に立たない恐れがあるという。しかも設計のミスではなく、本来行われるべき加工が作業工程表から欠落しており、開発当初からその加工が行われなかったことが原因だというお粗末ぶり。