気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年4月20日付
●「無印良品車もあります」日産と良品計画が共同開発「ムジ・カー1000」をネット販売 (朝日・13面)
●車盗難急増で損保困惑、2000年度「保険支払い500億円突破」(朝日・13面)
●米フォード、1-3月期純益49%大幅減(東京・8面)
●奥田碩・自工会会長「国内の自動車工場閉鎖を評価」(毎日・8面)
●F1中盤戦へ「モントーヤ、ライコッネン新人に注目」(毎日・23面)
●BMW車などリコール届け出(毎日・30面)
●日産、米で燃料電池車を公道走行テスト(産経・7面)
●ホンダ、本社(東京・青山)ショールームで寄席を22日開催(産経・7面)
●堅調続くか新車販売「人気車種だけ快走、弱い回復力先行き不透明」(日経・13面)
ひとくちコメント
トヨタの『ランドクルーザー』や『セルシオ』など海外でも人気がある車種などを狙った盗難の被害が急増しているが、自動車盗難に伴う保険支払い額が「昨年度はついに500億円を突破する」見通しという。日本損害保険協会の井口武雄会長(三井海上火災保険社長)が記者会見で「保険以前に大きな社会問題」と指摘、「現在の保険料率が維持できなくなる恐れがある」と危機感を示した、ときょうの朝日新聞が報じている。
警察庁の調べによると、これまで年間3万5000件前後で推移していた車の盗難が、2000年は5万6000件を突破。高級車が多くそれに伴う保険支払い額も急増しているというのだ。車種によっては、初回の車検の前に1割程度が盗難の被害にあっているそうで、損保会社にすれば掛け金がプールされないまま、短期に高額の保険を支払うことになる。
もっともクルマの盗難急増で警報ブザーなどの盗難防止グッズは、品切れ状態になるほど潤っているようだが、損保会社は “風が吹けば桶屋が儲かる”とはいかず、損保協会が頭を抱えているのもよく分かる。