「10年10万km」に独創性あらず---自動車ライターの訴え却下

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「10年10万km」に独創性あらず---自動車ライターの訴え却下
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自動車雑誌に企画記事を掲載したライターが、似たようなタイトルのコーナーを自動車会社のWebサイトで使用したのは人格権の侵害であると訴えていた裁判で、東京地裁は26日に「覚えやすく印象的な題名だが、高度の独創性はない」として請求棄却の判決を言い渡した。

訴えをおこしていたのは、自動車雑誌『NAVI』などでルポを連載しているライターの金子浩久氏。訴えによると、氏は1990年から10年にわたり、「10年、10万キロストーリー」というルポを同誌に掲載。同名の単行本3冊も発行している。

ところが今年に入り、三菱自動車のWebサイトで「10年10万kmパジェロストーリー」という、パジェロユーザーを扱ったコンテンツが登場。しかも氏の許可を得ないまま「自動車ライターの金子くんのシリーズのインターネット版」という紹介文も掲載していたことから、使用停止を求めて提訴に踏み切った。

判決で東京地裁の斉藤隆裁判長は「連載は自動車愛好家の間で知られていた」と知名度を認めた上で、「10年も10万kmもよく使われる語句で、それを連結したとしても目新しさは覚えないし、高度な創作性があったとは認識できない」として、訴えを棄却した。

訴訟開始以後、問題のコーナーは「いいもの、ながくパジェロストーリー」と名称を変えており、これも棄却要因のひとつとなったようだ。

《石田真一》

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