GMは2年以内に燃料電池を市販する、と発表した。ところがこの燃料電池、実はクルマに使われるものではない。家庭やオフィスへの代替パワーソース、電気施設が整っていない地方でのエネルギーなどとして使われる、一種の発電装置なのだ。
電力危機が叫ばれるアメリカで、今後クルマ以外の分野での燃料電池パワーへの需要は高まる、と言われている。GMのチーフ技術者、ラリー・バーンズ氏は「このような形で消費者が燃料電池への理解を深めれば、自動車のパワーとしての販売もスムーズに行くことになる」とコメントしている。
GMの燃料電池車が市販レベルに達するには少なくともあと5年は必要、と言われているが、今回の燃料電池発電装置で人々が燃料電池の特性、耐性などについて学んでくれれば2010年には燃料電池がこれまでのガソリンエンジンを完全に置き換える存在になることも可能、という推測もある。